図書館の神様

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図書館の神様/瀬尾まいこ(著)

垣内君最高。

〈あらすじ〉
思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。…「垣内君って、どうして文芸部なの?」「文学が好きだからです」「まさか」!…清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出会いから、傷ついた心を回復していく再生の物語。

心地良い疾走感でした。青春万歳。そして、厳しいことを優しく書き上げるこの作者の筆力も素晴らしい。押し付けがましくない説得力があるし、言葉の選び方も丁寧で寛大だからそう感じるのだろうか。改めて、日本語というか、文学って良いもんだなと素直に思うことが出来ました。この本は文学への愛情が満ち溢れています。俺自身、長い間体育会系全開の人生を送っていたこともあり、一時は文系の部活に所属する人間を下に見ている節が(少なからず)あったのですが、それは今となっては恥ずかしい思い出ですね。反省はしていないけど、視野の狭い残念な青春時代を送っていたのだと思います。

その反動か、今は文学好きです。

瀬尾まいこ文学は、言葉の選び方と優しい気持ちになれる読後感等に、作者特有の雰囲気があると思います。そして、誰かが深く悩み、傷付いているところに、「そんなの全然大したことない、そんなに落ち込むなよ」と軽く笑い飛ばしてくれるような人が登場するところが好きですね。何気ない行動や確かな言葉でそっと道を照らしてくれるのです。あとは、そこに踏み込む勇気を持てるかどうかはあなた次第みたいな感じでね。甘ったれるな、そんなもんはこうしておけば良いんだよ。本当はそう思っているのかも知れないけれど、決してこんな日本語の表現は用いません。とても上手に愛のある厳しさを演出していると思います。

黙るべき時を知る人は 同時に言うべき時を知っている

ガツンときました。

みなさんの「それ」はなんですか? 

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天国はまだ遠く

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天国はまだ遠く/瀬尾まいこ(著)

現実は厳しいなぁ。

〈あらすじ〉
誰も私を知らない遠い場所へ―そして、そこで終わりにする。…はずだったけど、たどり着いた山奥の民宿で、自分の中の何かが変わった。あなたの心にじんわりしみる気鋭の作家の最新長篇。

傷心と再生。なんだか、最近、傷付いてばかりいますね。俺ではなく、俺の手にする作品の登場人物達が。この「天国はまだ遠く」は、重いテーマを取り上げた作品にもかかわらず、読み進んでいくにつれ、そのことを主人公と共に忘れていってしまう効能を持っています。いつの間にか、主人公も読者も非現実的な世界観に癒されていて、気が付いたら現実に帰ることを思い出させてくれているのです。そして、最終的には、感じ方は人それぞれだろうけど、短い中にも強いメッセージ性を感じ取ることが出来ました。

甘ったれんなよと。

でもね、この作者さん、その伝え方がとっても優しいんですよね。もしかすると、彼女の理想を描いているだけなのかも知れないけど、引き出しの少ない俺にはまだまだ出来ない芸当です。気が付いたら物事が上手くいかない、多かれ少なかれ、悩みの大小にもよりますが、これは誰にでも起こり得る事です。ドツボにハマッテさあ大変な状況は、これは確かに辛いですけどね。そんな気分の時に、あくまでも軽い気持ちこの本を読んでみるといいかも知れません。

にしてもごっつええ人やわ。

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強運の持ち主

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強運の持ち主/瀬尾まいこ(著)

武田君大活躍。

〈あらすじ〉
元OLの売れっ子占い師、ルイーズ吉田は大忙し! ある日、物事の終末が見えるという大学生の武田君が現れる。ルイーズにもおわりの兆候が見えると言い出して…。表題作ほか3編を収録した連作短編集

ルイーズ吉田同様、俺も占いや運勢的なものはあまり信用していない。評価の良い部分だけ前向きに捉え、評価の悪い部分については「お前なんかに俺の何が分かる」と思ってしまう天邪鬼な性格だからです。

どんな人だって、弱いところはあるし、頑固なところもある。繊細だって言われれば喜ぶし、優しい人だと言われて悪い気はしない。そういう誰にでも当てはまりそうなことを、それらしく話しておけばいいのだ。いまいち腑に落ちないような顔をされたら、「あなたは気づいてないだけで」「本当の奥底に隠されたあなたはね」というような、前振りを付ければ納得してくれる。ほめてばかりでもうさんくさいから、時々強い口調で欠点を指摘しておく。それでばっちりだ。

本当にその通りだと思う。

しかしながら、占い師も人間なので、自分のことや自分の身近な人の運勢となると、急に冷静さを失ってしまうのは理解できる。近いものほど客観的に判断できなくなるのはよくあることですからね。それは、おそらく、占い師も相談する人もそれを信じない人もみんな一緒です。俺なんかは単純な性格なので、悩んでいる時やマイナス思考気味なっているときは、前向きになれる名言集で救われることが多いかな。結局は、何かを頼っているという意味では、占いも名言も大差はないのかも知れませんけどね。自分の置かれた状況に適切なコトバを自分で選び、最後に「ポンと肩を押して欲しい」だけだから。

作品自体は、相変わらず、読んでいて優しい気持ちになれるという、この作者の特色がそれなりに出ていると思う。陳腐な言葉を使うなら、癒し系小説といったところでしょうか。料理の描写とか恋人との距離感や、様々な出会いを通してゆっくりと成長していく人間の描き方に優しさが溢れているんですよね。そして、その中に強い存在感のある人物の織り交ぜ方が抜群に上手い。こんな先生の教え子達が凄く羨ましい。

俺もこの先生の生徒になりたかった。

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黄色い目の魚

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黄色い目の魚/佐藤多佳子

「一瞬の風になれ」の佐藤多佳子の作品。

〈あらすじ〉
マジになるのって、こわくない?自分の限界とか見えちゃいそうで。木島悟、16歳。世界で最高の場所は、叔父の通ちゃんのアトリエ。ずっと、ここに居られたらいいと思ってた。キライなものを、みんな閉め出して…。村田みのり、16歳。鎌倉、葉山を舞台に木島とみのり、ふたりの語りで綴られるまっすぐな気持ちと揺れる想い。

清々しい読後感でした。32歳、既婚、2児の父である俺の感想は「今時の高校生は小難しいことに悩み、傷付いているんだな」といったところでしょうか。俺が16歳の頃は、スキー、サッカー、サブカルチャー、そして異性の事に夢中で、小難しいことなんて何も考えていませんでした。何に悩んでいたのかも覚えていませんが、何かから逃げていたことはあったと思います。練習で手を抜いたり、全く勉強をしなかったり。何もかもから逃げていたかも知れないし、何事にも真剣に取り組んでいた様にも思える。親の助言に反抗したりイライラする事はなかったけれど、無能教師の説得力に欠ける指摘には怒りを露にしていたことは良い思い出です。

この作品に出てくる少年達は悩み、傷付いたりするけれど、それでも結局は良い感じだなと思ってしまいました。若者の希望に満ちた未来は本当にかけがえのないものです。これはあくまでも小説ではありますが、素直に「この子達は良い経験をしているな」と俺は思います。誰もが何かの才能に恵まれているものではありますが、早い段階でそれに気が付ける人間はとても少ないですからね。その上で、悩み、恐れ、傷付くことが出来るのは幸せなことだと思います。さらに、好きな人が出来て・・・ これはもう完璧な青春ですよ。だから面白いんです。

青春て良いね。

その感覚を楽しみたい人にはお勧めです。

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八日目の蝉

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八日目の蝉/角田光代(著)

よく分からん。

〈あらすじ〉
逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか--理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。家族という枠組みの意味を探る、著者初めての長篇サスペンス。

実は、爆笑問題の太田光も大絶賛!「最後の数ページ、震えが止まらなかった」という帯のうたい文句を見てしまい、完全に読む気が失せてしまったのですが、なんとか自分を奮い立たせて読了することが出来ました。そして、俺の予想通り、太田光の言っていることは大嘘だと思った次第であります。だから、毒が大好物の俺もこいつの毒は好きになれないんだよな。帯なしの古本を買えばよかったと大後悔しました。

特定人物の勘違いはいぜれにせよ、この物語自体は、得意な女性の心情を巧みに描いた、完成度の高い作品だと思います。残念ながら「空っぽのがらんどう」の俺には理解できない愛のカタチではありますが、実際には、これに共感している読者は多かったみたいですね。それでも、俺は何も感じることが出来なかったし、「もっと自分を大切にしなくては駄目だよ、特に女の人はね」なんて事を思ってしまいました。とことん自爆して、それでも這い上がって前向きになれるなら素敵だとは思うけれど、そんなに悪くない世界をそれなりに楽しむ勇気も必要ですからね。その上で、失敗を乗り越える姿勢こそ、俺の目指したい生き方なのです。冗談半分ですが、残り半分は本気です。

言葉の暴力。これは確かにあります。でもね、やっていいことには限度があるのも確かなのです。こんな考え方しか出来ない俺が未熟者なのかも知れません。そもそも、読書は単なる趣味であり、そこに特別な意味を求めていないことに根本的な問題がありそうです。

ちょっと暴力的な作品でした。

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予定日はジミー・ペイジ

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予定日はジミー・ペイジ/角田光代

妊娠も出産も十人十色。

〈あらすじ〉
出産にはいくつものストーリーがあり、悩みと笑い、迷いと決定が詰まっているのだろう。だめ妊婦、ばんざい! 天才ロックギタリストの誕生日に母親になる予定の「私」をめぐる、切ないマタニティ日記。書き下ろし小説。

我が家の場合、長女は2歳に成ったので、約3年前のその記憶は思い出せないことが多くなってしまいました。しかし、妊娠が分かった時の嫁さんの動揺から、出産した直後に娘を抱いて「可愛い」といった著しい成長に感動した事は良く覚えています。それは、立派な言葉だったと思うし、今まで見た中で一番優しい表情でもありました。あの10ヶ月間、大した成長の果たせなかった俺に比べ、しっかり母親になっていた嫁さんは偉大だなと思いましたね。そして、今年の夏には2人目の出産を迎えたわけですが、やはり2回目の妊娠、出産となると、聞いていた以上に心の余裕が全然違いましたね。俺も自分の出来ることは多少分かっていたし、嫁さんは逞しい母親に成長していました。

この作品に登場する夫は、俺とは性格が異なるタイプの人なのですが、こういった種類の優しさや思考を持つ事も大切だと改めて思い知らされました。これから父親になる人にはお勧めの本なので「これを読んで妊婦さんの心情を理解してあげましょう」とは言いませんが、単純な恐怖だけではなく、様々な恐怖を抱えていることを理解してあげることが大切ですね。そして、訪れる感動をいつまでも大切にしましょう。

ちなみに、

俺の誕生日は、サダム・フセイン(元イラク大統領)、ペネロペ・クルス(女優)、ヤマニンスキー(競走馬)、サッカーボーイ(競走馬)

ママの誕生日は、寺尾聡(俳優)、東尾修(元野球選手)、槇原敬之(音楽家)、大迫勇也(サッカー選手)

ココの誕生日は、ウラジミール・プーチン(元ロシア大統領)、氷室恭介(音楽家)、トム・ヨーク(音楽家)、生田斗真(俳優)

ナツの誕生日は、アーネスト・ヘミングウェイ(小説家)、ロビン・ウィリアムス(俳優)、岩崎恭子(元水泳選手)、船越英一郎(俳優)

と一緒です。

俺だけ微妙w

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戸村飯店青春100連発

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戸村飯店青春100連発/瀬尾まいこ(著)

目から汗が・・・

〈あらすじ〉
大阪の下町に在る戸村飯店の2人の息子は、性格も容姿もまるで正反対。東京、大阪と離れて暮らす兄弟が、再開をきっかけに人生を見つめ直していく。一番大切なものは近すぎて見えないもの。単純で馬鹿でかっこわるいけどかっこいい男子の姿を見事に描いた、瀬尾まいこ、渾身の一作。

笑いと涙が100連発で最高に面白かった。完全に俺の好きなタイプの作品です。横道世之介も愛すべき登場人物でしたが、この戸村兄弟も負けず劣らずの愛すべき登場人物でした。作者特有の視線で描く少年達の物語ですが、彼らの言動がとても現実的であり、読んでいて懐かしさを覚えると共に、とてつもなく爽やかな気持ちになりました。また、彼らをしっかりと見つめる両親の描き方も現実的で、自分の特色を上手く活かしているなと感心しました。大阪の描き方については、実際に暮らした経験がないので詳しい事は分かりませんが、何となく「東京とは空気が異なる世界が其処にはあるのだろうな」ということは想像する事が出来ました。兎に角、理屈抜きに楽しくて、残りのページが減っていくに連れて、段々と名残惜しい気持ちが強くなってくるお話でした。

ところで、私も32歳になりましたが、一体、何歳くらいになるまで、こいったさわやかな青春ものに心奪われ続けるのでしょうか。何歳になっても、若者に広がる未来の可能性に、こちらの胸までもが高まるものなのでしょうか。問答無用で。今のところ、その症状は治まることを知りません。それがいつまでも続いて欲しいなとも思います。そして、この作者さんには、そう思えるような作品を書き続けて欲しいなと思います。

超お勧めやで!

あっ、超は使わないかw

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7月24日通り

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7月24日通り/吉田修一(著)

腑に落ちたよ。

〈あらすじ〉
普通の女には、平凡な未来しかないのかな? でも、一度くらいはドラマみたいな恋をしてみたい-。間違ってもいいから、この恋を選ぶ。そう思ったこと、ありませんか? 「東京湾景」の著者がおくる長編ラブストーリー。

主人公が、ポルトガルのリスボンを自分の住む片田舎の街に重ね、公園などにも名前をつけているのが面白かったですね。俺がマンチェスターに住んでいた頃、ポルトガルで開催された欧州選手権を観戦する為に、リスボンを拠点としてポルトガルを駆け巡った懐かしい夏の記憶が蘇りました。僅かな隙を見つけては、欧州をブラブラしていたあの頃ですが、リスボンは欧州でも2番目に好きな街だったかも知れません(1番は言うまでもありませんが、敢えて言おう、マンチェスターだと)。リスボンの薄暗い旧市街を抜けて強い日差しを浴びながら海岸が広がる景色等は最高でした。ポルトの眼下に河口が広がる坂の街的な雰囲気も良かったけれど、ほろ酔いでリスボンの旧市街を目的も無くブラブラするのがとても楽しかったです。そして、(オリーブオイルに胃がやられたけど)食べ物も美味しい(到着初日にカステラにあたった人もいましたが><)。

肝心の物語についての感想ですが、吉田修一の描く女性像を、女の人はどう感じのかなと素朴な疑問を抱きました。男の俺には「ああそんなもんなのか」くらいにしか思えないのですが、女の人からすると「ああわかるわかる」と思うのでしょうかね。特に、10個の診断項目に多く当て嵌まる人は。この診断を用いた結びへの運び方はとても上手だなと思いました。とても良くトンチが利いています。ちなみに、虫が嫌いな俺はアウトドアが苦手というか得意ではないので、診断項目に1つは引っかかりますね。また、「間違えたくない」と考えるタイプではありますが、往々にして間違いを犯している事が多いタイプの人間です。反省ばかりしている様なw

第1回吉田修一強化月間終了。

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東京湾景

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東京湾景/吉田修一(著)

何故か好きになれない。

〈あらすじ〉
つまらないきっかけから、出会いサイトに登録した亮介は「凉子」と名乗る女性と出会う。文字通り本当に火傷を負う狂おしいくらいの恋愛をしてきた亮介と、恋愛など信じていない「凉子」という偽名を使い続ける美緒。次第に惹かれ合っていき、密な関係へと発展していくように思えるものの、実は歯車は互いに反対の方向へと動いていた…。

上手くというか手堅くまとめた恋愛小説だなと思いました。品川埠頭側から見たお台場の印象の描き方等は、あいかわらず見事なタッチですねと感心しましたが、東京で暮らす登場人物の描き方があまり好きではありませんでしたね。理由は上手く説明できないけれど、俺には好きになれないタイプの人間達の物語だと思いました(かといって嫌いなわけでもありません)。しかしながら、出会い系サイトで知り合った2人が~といった、程度の低い設定のお話ですが、それを感じさせない筆力は素晴らしいとは思います。そして、またしても線を引きたくなるような名言が在りましたので、勝手ではありますが、今回は俺がとても気に入ったそれらを紹介します。

「違いの分かる男になるためには、ひとつじゃなくてふたつ知ればいい」  「なるほど、消去法でただひとつ残ったのが○○ちゃんなんだ」

的確でわかり易い。

「恋愛小説家」や「りんかい線」の使い方なども巧いの一言でした。

ちなみに、

月9は大失敗作だったらしいw

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日曜日たち

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日曜日たち/吉田修一(著

心に沁みた。

〈あらすじ〉
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。

正直言って、そこまで巧い連作短編集ではないと思う。しかしながら、この作品が5編から成る連作短編集ではなく、実は6つのストーリーから成る連作短編集だと考えると、これはなかなか巧い。序盤は得意の低空飛行が続きますが、個人的にはこの部分が吉田作品の醍醐味だと思っています。そして、それが単なる日曜日の回想短編集ではないことを思い知らされます。現代人の不安を的確に描いてしまう大胆さも相変わらずですね。最近、狂った様に吉田修一ばかり読んでいるので、いつの間にか楽しみ方のコツを極めてきたのかな。

悪くない読後感です。

希望って大切だなと再確認。

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パレード

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パレード/吉田修一(著)

驚いたよ。

〈あらすじ〉
5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いた青春小説。いつの時代も現実は厳しい。でもふさわしい自分を演じればそこは、誰もが入れる天国になる。杉本良介21歳、H大学経済学部3年。大垣内琴美23歳、無職。小窪サトル18歳、「夜のお仕事」に勤務。相馬未来24歳、イラストレーター兼雑貨屋店長。伊原直輝28歳、インディペンデントの映画配給会社勤務。5人の生活がオムニバスで綴られる。

「良い感じでゆるい小説だなぁ、吉田修一の描く、こんな感じの東京での共同生活物語面白いなぁ」なんて思いながら読んでいたので、それはもう驚きましたよ。「あれあれ、物語が暗黒面に振れてきたな」と思っていた矢先の衝撃でしたからね。こんな物語を、まるで現実にあり得るかのように書いてしまう吉田修一は、俺が考えていたよりも遥かに上を行く恐ろしい人なのかも知れません。仮面なんてものはある程度は誰でも被っているというか、社会に順応する為には被る必要があるものなので、実際には何を考えているのかわからない。こんな事はよくある話なので特に驚きません。少しだけがっかりするくらいです。しかしながら、実はそれ以上の素顔を持っていたとしたら驚きますよね。驚いて、そして怖くなります。この「パレード」はそんなお話かも知れません。

痛いところをガンガン攻めます。

的確に。

凄い作家だと再確認。

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さよなら渓谷

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さよなら渓谷/吉田修一(著)

難しかった。

〈あらすじ〉
きっかけは隣家で起こった(秋田の事件をモチーフにした)幼児殺人事件だった。その偶然が、どこにでもいそうな若夫婦が抱えるとてつもない秘密を暴き出す。取材に訪れた記者が探り当てた、15年前の“ある事件”。長い歳月を経て、“被害者”と“加害者”を結びつけた残酷すぎる真実とは・・・

「悪人」に続き、東京の日常を描いた作品ではなく、ある犯罪の加害者と被害者の心理描写に力を注いだ社会派系の作品です。これは、俺の安易な推測ではありますが、この頃の吉田修一は迷っていたのかも知れません。あるいは試していたのか。

シンプルで的確な文章は相変わらず巧いですし、怖いくらいに現実的だと思います。しかしながら、この作品に関しては「本当に楽しみながら書いていたのかな」という素朴な疑問が湧いてきますね。対照的に、「横道世之介」は作者自身が楽しんでいたと思いますし、何でも無い様な東京の日常の描写と重苦しい社会問題の織り交ぜ方のバランスが完璧だったと思います。そして迷いがない。「悪人」も十分重かったけれど、恐らくこの時は迷いがない分「さよなら渓谷」よりは出来が良かったと思う。

良く出来ているけど気合不足。

重いのに気合不足。

気合入れてゆるいの書いてくれ。

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横道世之介

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横道世之介/吉田修一(著)

2009年度No.1かも。

世之介の生涯を語るナレーション形式の文体が非常に斬新でしたし(いきなり~らしいで始まるw)、そこにカットインしてくる現在の織り交ぜ方が完璧ですね。見事な構成だと思います。東京で過ごした大学生時代、あんなにも長く1年が感じられたのに、年を重ねるにつれ、あっというまに月日は流れていく。世之介のまわりの人々が、20年後に世之介をふと思い出すシーンは、どれも1980年代と2000年代の社会情勢や彼らの生活の変化が上手く描かれており、読者の知りたい彼の輪郭を埋めています。久しぶりに残りページが少なくなっていく事に寂しさを覚えました。こういった感覚は1年に1回あるかないかです。

なんでもない、長崎出身の若者が東京で大学生活を始める、ありきたりの日常が描かれているのですが、本当にその表現が上手いと思います。そんな人生を経験した人間には本当によく理解できます。たった数行で目頭が熱くなるようなメッセージ性の強い文章も素晴らしいですし、それらの中には本気でラインを引きたくなる様な素晴らしい表現がありました(例えば「焼き場に立つ少年」の件なんて、原爆の悲惨さを伝える最高の文章表現だと思う)。声を出して笑いそうになったり、思わず涙がこぼれそうになったり。何時の間にか、主人公を好きになっていた自分に驚いています。今後、吉田修一の新刊が発売される度に必ず初版本を買うことを誓います。

これはマジでお勧めです。

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初恋温泉

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初恋温泉/吉田修一(著)

ユルさが良い。

テーマは男女のズレで、日常と違う温泉宿という舞台でそのズレを際立たせようとした5編の短編集です。相変わらずの投げっ放しスタイルではありますが、個人的には、こういった感じの余韻に浸るのも悪くないなと思いますね。深い意味を求めずに温泉に浸かり、ただひたすらまったりと湯上りの余韻を楽しむ。

『初恋温泉』収録作品
・初恋温泉(@熱海「蓬莱」)
・白雪温泉(@青森「青荷温泉」)
・ためらいの湯(@京都「祇園 畑中」)
・風来温泉(@那須「二期倶楽部」)
・純情温泉(@黒川「南城苑」)

熱海の蓬莱は泊まってみたいと以前から思っていた旅館です。我が家に様々な余裕が出来たら狙ってみたいですね。那須の二期倶楽部は近すぎて魅力を感じませんが、そんなに予約の取れない宿だったとは知りませんでしたね。全然泊まりたいとも訪れたいとも思いませんが、白雪温泉(@青森「青荷温泉」)のお話は、何故か優しい気持ちになれて良かったです。

淡々としていますが、日常を現実的に描くところが上手いですね。最近では一番お気に入りの作家さんかも知れません。何回もこんなことを言っているので、全くもって説得力に欠ける事は承知しています。しかしながら、吉田修一の作品は、(俺の様な地方出身者が)東京で大学生活を始め、大学卒業後に東京で就職、そして東京生活を満喫した経験がある人にはツボなんですよね。凄く共感できるような東京性活の描き方をするし、そして、何よりも東京への愛を感じます。この辺の全てが俺にはツボです。シンプルだけど的確な巧い表現も好きだし、スタイリッシュな文章にも憧れます。

コンプリートするかな。

アマゾンの古本なら1円+送料だしw

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時生

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時生/東野圭吾(著)

清々しい。

現在では有効な治療法が無く、不治の病と言われるグレゴリウス症候群(架空の病気)に侵され、今まさに息をひきとりゆく息子。その時、夫は妻に語り始める。ずっと昔、自分が若かった頃、俺は息子に会っているんだ・・・

この作品、2児の父である俺としては、実は涙が出るくらい切ないお話です。冒頭部で、上記の様な結末が描かれていますので、殆ど話の読める展開な筈なのですが、息子の清々しさにグイグイ引き込まれてしまいました。いつもの様なミステリー仕立ての作風ではないので、所謂「謎解き」はありませんが、親子の絆を主題としたファンタジー的な作品もなかなか良いですね。正確なジャンル分けは出来ないけれど、結局のところ東野圭吾は何を書いても上手いということか。しかもこの作品に関しては、最後まで凄く丁寧に書いてあることに感心しました。「完全に狙ってやがる」と言いたくなりましたね。

良い読後感です。

優しい気持ちになりました。

とても切ないけれど。

卵が先か鶏が先かは不問。

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なぎらツイスター

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なぎらツイスター/戸梶圭太(著)

確かにガイ・リッチーでした。

物語の舞台がイングランドではなく日本の群馬県だという点は大きく異なりますが、コメディタッチのバイオレンスな群像劇というところは、マドンナの元旦那の映画と非常に良く似ていますね。あまりにも的確に地方都市の抱える社会問題を捉えているので、読む人によっては気分を害する可能性も否定できませんが、ギャグ小説として割り切って読めばかなり面白い群像劇だと思います。スピード感も抜群ですし、地方のヤクザやヤンキーが堂々とダサい面を曝け出してしまうところが笑えます。かなりのブラックジョークではありますが笑えます。

この「作者の地方の衰退を見下ろした感じと軽蔑」は、本心なのかネタなのか、あるいは両方なのか分かりませんが、まるで漫画の様な作風はツボでした。漫画みたいだけれども安っぽさを感じさせないバランス感覚に優れたところが好きです。本当にロックストック並みに、というか単純にパクっているのかも知れませんが、胡散臭い登場人物達の繰り広げるドタバタ劇を、最後は綺麗に上手く纏めたなと感心しました。広げるだけ広げて最後はシリツボミになる群像劇が多いだけに、この作品はランディングを良い感じに決めたなと思います。

他の作品も読んでみるかな。

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真夜中の5分前 side-A

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真夜中の5分前 side-A/本多孝好(著)

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真夜中の5分前 side-B/本多孝好(著)

これは村上春樹?

とても読み易く、美しい文章で、なかなか面白い恋愛小説だったのですが、「これは簡易型ノルウェイの森現代解釈版か?」なんて事も思ってしまいました。主人公の他人とは一定の距離を置くスタイルや思考回路、恋人の死、そして喪失からの復帰という物語の設定が「ノルウェイの森」に類似しています。本多孝好としては完全に狙って書いた、確信犯的作品だとは思いますが、これを直木賞の候補に挙げた選考委員の判断は理解できませんね。村上春樹に賞をあげそこなった失敗が響いているのかな。

この作品は、side-A(上)とside-B(下)に分かれており、それぞれページ数は少ないけれど、それなりの意図があってAとBに分けたのだろうと思います。悪くはないけれど無理して読む必要もなかった。これが正直な感想でしょうか。個人的には、それなりの意図があったとしても、side-Aだけで完結しておけば良かったのになと思いました。

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MOMENT

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MOMENT/本多孝好(著)

最初に「MOMENT」を読んでいたら、本多孝好の本を読むのはこれが最後になっていたかも知れない。なんてことを言うと大袈裟かも知れませんが、「WILL」がかなり良かっただけに、そんなことを思ってしまいました。作者が成長しているということは確かだと思うし、文体は極めて美しく、この作品が決して駄作ではないと思うのですが、「最後まで浮上する事のない低空飛行」にもどかしさを感じました。敢えてそういった雰囲気に仕上たのかも知れませんが。

主人公である神田のアルバイト先の病院には、こんな噂があった。「死に際の人間の願いを叶えてくれる人がいる」という必殺仕事人伝説。院内の清掃員として働きながら、様々な患者と接触する神田は、ひょんな事から、その噂の人物、必殺仕事人の役を引き受ける事になった。もう死ぬと分かっている人間が、最後に一つ願う事、それは華々しい物ばかりとは限らない。「人間は最後に何を考えると思う?」投げかけられた言葉を胸に、清掃員神田は患者の最後の望みを叶えるために奔走する。

この様に、重い主題を採りあげた物語ではありますが、この作者の特徴である主人公や文章から感じられる透明度の高さによって、人の「死」について綺麗に書いているなと思います。死を迎える患者達の願いも現実的にあり得そうな話であり、最後の望みでさえも、恨みや怒りや虚しさに当てる彼らの荒んだ心が、とてもリアルに表現されていて、読んでいてそこにかなり引き込まれました。さらに、幼馴染にしてヒロインの森野は葬儀屋ですから、「どんだけ暗い設定なんだよ」と笑いたくなってしまいますが、それを読み手に感じさせない筆力は凄いと思います。主人公の性格同様、静かで心落ち着く作品であり、その中にも静かな強い意志と優しさを感じました。

でもやっぱ重いな。

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熱帯魚

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熱帯魚/吉田修一(著)

初めて吉田修一の作品を読みましたが、この人の文章は結構好きかも知れません。何が好きなのか具体的に説明出来ませんが、人間の嫌な部分を躊躇無く書いてしまうところや、人と人との距離感を描くのがとても上手い作家だと思いました。

この短編集の表題作である「熱帯魚」は、主人公の大輔は、いずれ結婚をするであろうと思い込んでいる真実とその連れ子・小麦と、元兄弟で無職の光男、彼ら3人を大工の仕事で養っています。ある日、ボーナスを手にした大輔は、3人に「プーケットへ旅行へ連れてってやる」と言ってやったのに、あろう事か光男はその金を持って家出してしまいました。「さあ、いったいどうしでしょうか大輔君?」というお話ですね。多分。親切にと思ってやっている事が迷惑になってしまったりする事はありがちな事だと思いますが、寂しさを紛らわすために親切によって人を集めるという発想は思いつきませんでした。また、これは男性読者としての意見ですが、熱帯魚に登場する女性に性的な魅力を感じられたのは楽しかったです。

2番目の「グリーンピース」の主人公の思考回路は面白かったですね。女の人が読んだらかなり嫌な男の話なのかも知れませんが、天邪鬼な彼から発せられる台詞がとても面白いなあと思いました。「嫌な場面や台詞であっても、品を落とさずに書ける」ところも素晴らしい才能だと思います。「読んだ手紙をもう一度読み返すようなセックス」は久しぶりに本に線を引きたくなるような完璧な表現だと思いました。実際には線なんて引いた事ありませんが。

3番目の「突風」は、ページ数は3つの中で一番少ないけれど、個人的にはこの主人公がベストです。3つの作品に登場する主人公の全てが突拍子が無く、衝動に駆られて行動する人間という意味では共通していると思いますが、その中でもこの主人公がNo.1ですね。彼の採る行動は、何を考えてるんだこいつはと思われがちかもしれませんが、俺にはとてもよく理解できてしまいました。太宰治の「人間失格」の様に、誰にでも当て嵌まることなのかもしれませんが、それでも俺にはよく理解できるよと思ってしまいました。

吉田修一、かなり良い感じです。後に芥川賞を受賞したのも納得できます。芥川賞作家、直木賞作家の中に納得できない作者がいるとも、それらの中に納得できない作品があるとも言ってませんよ。嫁さんの肥やし文庫に「パークライフ」があったから後で読んでみようかな。

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WILL

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WILL/本多孝好(著)

久々にウルッときた☆

以前、伊坂幸太郎が本田孝好を称賛している記事をネットで見かけたので、試しに読んでみるかなくらいの軽い気持ちで「WILL」を買ってみたのですが、伊坂幸太郎の称賛を鵜呑みにして正解でした。恐らく、過去の作品も読んでみると思うし、これから最新刊が出る度に買い続ける作家だと思います。作品自体、純粋に上手いなと感心しましたし、なんといっても、読んでいる人の心に響く、とても綺麗でシンプルかつ的確文章を書くのが特徴だなと思いました。

この作品は、18歳の時に事故で両親を亡くし、家業の葬儀屋を継いだ森野の視点で描かれており、主人公が仕事で関わった死者を媒介にした不思議な事件を解決していく物語となっています。読み始めは、少し重い設定なのかなとも思ったのですが、作者の美しくテンポの良い文章のおかげで、そういった不安は直ぐに忘れてしまいました。重いテーマだけれども、それを感じさせないくらい爽やか。また、主人公の強い癖のある性格から発せられる、キレの良い厳しい口調が印象的で面白い物語なのですが、その中にある彼女の優しさの魅せ方もかなり上手いです。ツンデレ気味というかなんというか。そして、オチというか物語の絞め方が綺麗なので、心地良い読後感を味わう事が出来ました。長い伏線ではあったけれど。

「WILL」は、2002年に刊行された「MOMENT」の姉妹編という事なので、とりあえず次はそれを読んでみようかと思います。そういえば、WILLの中で「文豪具屋の倅が命が尽きかけている患者の願いを1つだけ叶える仕事がなんたらかんたら」と言っていた様な気がするな・・・ もしかして読む順番ミスったかな。

作家の読書道:第22回本田孝好

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卒業

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卒業/東野圭吾(著)

加賀恭一郎シリーズの最新作である新参者が面白かったので、彼のデビュー作を読んでみました。

この作品は、大学生の加賀恭一郎が、彼と同じ大学に通う高校時代からの仲間に起こった事件のトリックと動機を明らかにしていくお話です。後の敏腕刑事となる加賀恭一郎の原点を知る為には、やはりこのシリーズ第1弾を読んで良かったと思います。発刊日が1986年なので、物語の時代背景にやや古臭さを感じましたが、刊行当時の世の中の価値観を知る事が出来たと前向きに考えるべきなのかも知れません。

サブタイトルである、雪月花殺人ゲームのトリックについては、(加賀の惚れた沙都子の様に)理解するのに少し頭が痛くなりました。この辺の緻密さは流石だと思いますし、加賀恭一郎の慧眼も素晴らしいとは思いましたが、やはり作者も加賀恭一郎も成長しているのだとも思いましたね。特に今は、新参者を読んだ後なので、とても強くそう思います(20代で「卒業」を書き上げた能力は天才的だと認めた上で)。キレだけではなく深みが増しているいることを実感しました。

南沢雅子の気持ちが良く分かる。

これを若い作者が理解していた事が凄い。

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無理

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無理/奥田英朗(著)

俺の大好きな作家の新刊が発売されたので即買い。東野圭吾の新刊に続いて奥田英朗の新刊発売とは素晴らしい展開です。この「無理」は、初期作品である「最悪」「邪魔」と同様に、犯罪を取り上げた群像劇であり、タイトルも2文字で構成なので、伊良部的明確なシリーズ化とまでは表現できないにせよ、作者の中に何らかの狙いがあるのかも知れません。

物語は、これまた「最悪」「邪魔」と同様に、それぞれの登場人物に救い様のない展開が起こる群像劇となっています。この作品は、平成の大合併が行われた東北の地方都市である、人口12万のゆめの市が舞台となっています。市の郊外の国号沿いには大規模商業施設が建設され、中心地にある商店街は寂れる一方。優秀な人材は都市部へと流れ、取り残された人達は仕事も希望も持てないという、まさに現代の地方都市が抱える出口の見えない社会問題と世相をリアルに描いています。

不正生活保護受給者と戦う地方公務員。東京での大学生活を夢見る女子高生。悪質訪問販売に人生の喜びを見出す元暴走族の青年。万引きGメンとして働きつつ心境宗教にのめり込む中年女。地元のヤクザとの癒着を断ち切れない世襲市議会議員。ゆめの市で暮らす彼らの人生は、あることがきっかけとなって複雑に絡み合っていきます。小さな不幸や過ちが思いもよらない大きな不幸の始まりとなり、目も覆いたくなるような、まさに「無理」な展開にテンポ良く突き進んでしまい、読者としてはそのハラハラ感が堪りません。登場人物達の打たれ強さがせめてもの救いかな。

読んでいて少し驚いたのが生活保護についてです。どこまで本当なのか分かりませんが、例えば、子供を2人抱える母子家庭だと、無料で住宅が保証され、病院等の公共サービスは原則無料、さらに現金23万円が毎月口座に振り込まれるみたいですね。簡単に言えば、手取りで35万円程度の生活が保証されているということらしいのです。決定的な障害が立ちはだかり、本当に働く事も出来ない状況で、母親1人で子供を2人も育てるのは想像以上に困難な事だと思います。しかしながら、俺と同年代の地上都市で暮らす男の人が、月に手取りで35万を手にする事も今の日本では想像以上に難しいのが現状です。単純に考えて、このバランスを上手く調整しなければ、真面目に働く人がいなくなってしまうのではないでしょうか。偽装離婚等で制度を悪用する様なことも言語道断ですね。

「納税はするけどちゃんとお金使ってくれよ」って話です。って、昔、ハイスタがクラブチッタで同じことを絶叫してたなw

オチが物足りなかったのが残念。

あくまでもボリュームに対してね。

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新参者

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新参者/東野圭吾(著)

加賀恭一郎最高☆

東野圭吾は好きな作家の1人なので、新刊が発売されると毎回即買いしてしまいます。「もしかしたら今回は面白いかもしれない」くらいの気持ちを込めて。そんな訳で、今回も過剰な期待はせずに、あくまでも気楽に読み始めた「新参者」ですが、久しぶりに心から面白いと思える作品を書いてくれましたよ。改めて、東野圭吾は巧いなと感心してしまいました。随所に張り巡らされた伏線の巧さはいうまでもなく、群像劇に加賀恭一郎の慧眼と心の温かさが非常に巧く活かされています。そして、新刊本のインクの匂いが堪りません。

個人的には、登場人物の多い群像劇は大好きなんですよね。「別々に進行していた話が実は互いに関連があり、クライマックスにおいてはすべてのパーツが収まるべきところに収まり、全体像が明らかになるというジグソーパズル的要素を持つプロット」が最高です。普通に考えるとややこしくなりそうな物語ではありますが、これを加賀恭一郎という主人公を使って上手くコントロールしてしまうところが素晴らしいと思います。

既にテレビでも人気となったガリレオシリーズも面白いけれど、加賀恭一郎シリーズも負けずに面白いと再確認しました。ガリレオなら「容疑者Xの献身」、加賀恭一郎ならば「新参者」と並び称されるかも知れません。そのくらい良く出来ている物語だし、誰でも読み易い、とてもバランス感覚の良い作品だと思いました。

人情ミステリーお勧めです。

1680円の価値はありますよ。

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1Q84

「来夏めどに第3部」

そうこなくっちゃ☆

そんなに天邪鬼ではないんだな。

また楽しみが1つ増えたぜ。

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DIVE!!

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DIVE!!/森絵都(著)

この高飛び込みスポ根小説は、両親が飛び込みのオリンピック選手であった富士谷要一、祖父が伝説のダイバーだった沖津飛沫、そして、一般家庭に育った中学生の坂井知季の3人がシドニー五輪の出場を本気で目指す物語です。その中で、本気になった3人の才能と努力のぶつかりあいが描かれています。

才能。これは、誰もがあってほしいと願っているものですね。俺の意見としては、どんな人でも必ず何かの才能を持っていると思っています。ただし、人生の中で、自分の才能を最大限に発揮できるものに出会える確率は非常に低いというのが現実です。非凡な才能があるにもかかわらず、志半ばで諦めてしまう人、諦めざるを得ない人も非常に多いのではないでしょうか。それだけに、物語の中で知季が眠っていた才能を見出され、心身ともに覚醒を果たした彼が驚異的な成長を遂げていく様には少し興奮してしまいました。

中学、高校、大学時代というのは、長い人生の中でも「将来に大きな不安を感じずに遊びまくれる、不安を感じたとしてもそれを無視して遊びまくれる」大変貴重な時期だと思います。しかしながら、スポーツに青春を捧げることを決意した若者は、同級生のみんなが楽しく遊んでいる時においても、望んだ結果が出ないかもしれない恐怖に怯えながらもひたすら練習に打ち込まなくてはなりません。この作者は、こういったスポーツ選手特有の悩みの細部をとても上手に描いています。

スポ根小説特有の非常に爽やかな読後感でした。

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幸福な食卓

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幸福な食卓/瀬尾まいこ(著)

やっぱいいわ

一般的に言う、「普通の家族」からズレた悲惨な家族の物語を、作者特有の温かく適切な文章で書き上げた小説です。これは児童文学なのかもしれないけれど、押しつけがましくなく、説教臭くないところが素晴らしい。家族の崩壊で不幸な思いをしているはずの登場人物達が、何故かほっこり幸せそうに見えてしまう不思議な感覚です。何故だろう。みんなが、相手のことを思いやり、尊重し合って暮らしているからだろうか。(相手のことを思いやって尊重し合えるならば)こういった家族の在り方のもナシではないと思う。

とても悲しい出来事が起き、家族に対してきつい言葉を吐いてしまったとしても、怒るのではなく「そんなことを言うほど、傷ついているんだね」と言えるのは凄いことだと思うんです。「よくもまあこんなに名言がすらすらと出てくるな」と感心してしまいます。この小説に描かれているものは、とても大切で、とてもしっかりとした、とても本質的なものです。同じ設定で、同じストーリーを書くことは、ある意味、誰にでも可能かも。しかしながら、こうして読者の心を鷲掴みにし、読んだ人の心に何かを残せるのがこの作家の才能だと思います。多分。

瀬尾まいこお勧めです。

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まほろ駅前多田便利軒

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まほろ駅前多田便利軒/三浦しをん

微妙

この作品自体が秀逸だったから第135回 直木賞を受賞したのではなくて、あくまでも、これまでの功績を称えるために贈られた賞の様な気がする。そして、たまたまそのタイミングが「まほろ駅前多田便利軒」だっただけなのだろうなと思う。最近の直木賞の流れもそういった傾向にあるので、余計にそういった事を勘ぐってしまう。駄作とは全く思わないけれど、「これほど大切な時間とお金が勿体なかったと感じる直木賞受賞作も珍しい」なんてことを言ってしまいそうになります。

物語の舞台となるまほろ市のモデルは町田市なので、町田市に縁のある読者ならば、普通の人よりは興味深くこの本を読めるかもしれません。俺は町田に足を踏み入れた事がないので知りませんでしたが、実はあまり治安の良くない所だったみたいですね。俺の中で町田のイメージは、東京の西の端にある普通に住み易い街と思っていただけに、(小説なのでどこまで本当なのか分からないけれど)これはちょっと意外なでした。主人公である多田の仕事が便利屋なので、依頼も、依頼者も変わっているのだが、そういう多様な人間が存在するのが「まほろ市」という所なのかも。中途半端な町田版IWGP。

なんとなく基本的に微妙だった本は紹介しない方針だったのですが、なんとなく今回は紹介してみました。個人的には、三浦しをんの作品を読むなら「風が強く吹いてる」の方がお勧めだと思います。これは好きな人はかなり好きになる種類の小説だと思うからです。(「まほろ駅前多田便利軒」も含めた)過去の功績も称えつつ、「風が強く吹いてる」で直木賞受賞の方がすっきりしたのになぁ。なんとなくね。本屋大賞はあてになるけれど直木賞は微妙ですね。その微妙さや曖昧さが直木賞や芥川賞の魅力?なのかな。

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永遠の出口

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永遠の出口/森絵都(著)

読書に耽っています。

以前に読んだ、「風に舞い上がるビニールシート」がなかなか面白かったので、森絵都の他の作品も読んでみようと思い、本屋さんで勘と冒頭流し読み頼りに選んだ1冊がこの「永遠の出口」です。最近の傾向として、なるべく読後感の良いものを読みたい欲求が強いので、この作者の作品なら間違いないという確信を「風に舞い上がるビニールシート」で得ていたというのも大きいです。

この作品は、紀ちゃんの小学校3年から高校卒業までの成長過程を短編形式で綴った物語です。友達、親、先生、反抗期、初恋、アルバイト等、ツッパリ全盛期の日本に育った思春期の女の子の切ない成長過程を面白く描いています。この作者の持ち味である巧みな人物描写に加え、時代描写もとても巧いので、所謂、アラフォーの人なんかが読んでみると胸が揺さぶられるかも知れません。

まだ小さいですが、2人の娘を持つ親としては、思春期の女心を知るという意味において参考になったと思います。思春期の男の子なんて、毎日女の子のことばかり考えているのが普通ですが、女の子も男の子と大して変わらないみたいですね。のぼせ方が少し異なりますが。また、女の子特有の派閥問題も大変そうだなと思いました。娘達には、こういった下らない人間関係を「適当に乗り切って欲しい」と思うのですが、個人的には「無理してまで嫌なものと付き合う必要はないのにな」とも思ってしまいます。親子関係については、こちらが思っている以上に親の事を見ているみたいですね。どの小説でも子供は親の事を良く見ています。「そんなに見てるわけねーだろw」と思ってしまいますが、「あまり子供の目を甘く見ないほうがいい」ということは心がけておきたいと思います。

規律と自由の匙加減が難しい。

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風が強く吹いている

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風が強く吹いている/三浦しをん(著)

有り得ないだろ。

初めて三浦しをんの作品を読みました。直木賞作家の女性が書き上げた箱根駅伝の話とは面白いかも知れないという安易な理由で。

この「風が強く吹いている」は、竹青荘という東京郊外のボロアパートに住む10人の学生が、日本の正月の風物詩である箱根駅伝出場を目指すという物語です。現実的に考えると、10人中8人がほぼ素人という駅伝部が9ヶ月をかけて箱根駅伝に出場を果たすというのは不可能なことだと思います。なぜなら、俺はこの本の中に出てくる真中大の体育連盟に所属し、陸上部(駅伝部)や他の運動部と同じ寮で4年間の生活を共にし、彼らの血の滲む様な努力と圧倒的なスピードを毎日見ていたからです。俺も気まぐれでランニングに励んだり励まなかったりしていましたが、彼らはいつもちんたら走っている俺の横を、俺の全速力の8掛けくらいの速度で、とても美しいフォームでとても軽やかに何処までも駆け抜けていくのです。そういった光景を毎日見ていた俺からすると、この物語の設定はあまりにも非現実的であると思ったのです。珍しく根拠がありますよ今回は。

しかしながら、現実的に考えると、これはあくまでも本なのです。どんな非現実的な設定だろうが、面白ければ許されるのです。そして、この物語はどうだったかと問われると、自信を持って面白かったと答える事が出来ます。有り得ないと思いながらも、気が付けば1200ものページをあっという間に読んでしまいましたから。無理な設定はいずれにせよ、作者が大学駅伝界の力を借りて、かなり綿密な研究を行ったことが、選手として走る意味や苦しさや喜びを描いている場面か読み取る事が出来ます。そして、選手はどんな心境で箱根駅伝に望み、何を考えながら箱根駅伝を走っていたのかを少しだけ知る事が出来たかなと思います。

個人的には6区を走ったユキが好きでした。

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ティファニーで朝食を

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ティファニーで朝食を/トルーマン・カポーティ

よく分からん><

あらゆる先入観を払拭し、大好きな村上春樹の訳ということで、カポーティの「ティファニーで朝食を」を読んでみました。ティファニーブルーに猫のイラストの装丁がとても素敵だったというのもこの本を読んでみたくなった要因の1つです。本を読む時は、カバーも何もかも全てが邪魔に感じるので、本を覆う全てのカバーの類を外し、本を丸裸にしてしまう俺にとっては装丁なんて重要ではないのに。それでも、綺麗に着飾られた本を丸裸にしてしまう快感が重要なのです。直ぐに脱がされてしまうけれど綺麗に着飾る美学ですね。

本題に戻ります。ある日、新進作家の僕=ポールは、バーの店主ジョー・ベルから呼び出されます。そして、ベルは日系人のユニオシというカメラマンがアフリカで撮った写真を僕に見せました。そこには、かつて僕と同じ建物に住んでいた新人女優ホリーに生き写しの彫像が写っていた・・・

ここから長い回想が始まる。

僕の視点から切り取られるホリー・ゴライトリーは、悲しいくらいに可憐で奔放な魅力にあふれている。どんな気まぐれも不思議と許されてしまう雰囲気を造りだしてはいるのだが、そこには何故かいつも悲しみが隠れている様な気がした。彼女の生活がいかに常軌を逸していたのかは、マダム・スパネッラの言動を見てみれば一目瞭然なのだけれど、読んでいるうちにホリーもスパネッラの両者に何らかの異常性を感じた。結局、大胆さと繊細さを猫のように繰り返すホリーの本心は最後まで分からなかった。唯一、同居していた猫との別れの場面で、ホリーの一面を少しだけつかめたような気もしたけれど、やっぱり良く分からなかった。

この本には、 表題作の中編と3編の短編が収録されており、個人的には「クリスマスの思い出」が1番好きな作品でした。村上春樹の翻訳は(個人的には良かったと思うけれど)良くも悪くも村上春樹でした。1人称の僕の視点だから余計にそう感じたのかも知れません。しかしながら、他の作品においても、あくまでも翻訳版なのに「村上春樹(著)」の雰囲気が強くなるのです。彼の翻訳した作品は。

映画も観てみるかな。

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恋愛中毒

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恋愛中毒/山本文緒(著)

プロットが素晴らしかった。

本が読みたい。そうだ本屋に行こう、でも読みたい本が決まっていない。そんな時、俺の場合、勘を頼りに気になった本の最初の数ページを読み流してみます。そして、1人称で書かれていて好みの文体である本を探し当てると、なんとなくその本を買ってしまう事が多い。自分でも理由は良く分らないのだが、どちらかというと、3人称で書かれた本よりも1人称で書かれた本がが好きなのです。面白ければどっちでもいいとも思うけどw

前置きが長くなりましたが、紀伊国屋でなんとなく手に取って冒頭流し読みをした「恋愛中毒」は、予想外にも新人社員君の視点で物語の始まる興味深い作品でした。一般的な感覚しか持ち合わせていない俺は、女性作家の恋愛小説であれば何人称であれ女性の視点で物語が描かれていると思い込んでいたので、(あまりにも単純ではありますが)これにとても興味を持ったのです。面白そうだし、直木賞作家だし、山本文緒は読んだ事のない作家だし、試しに買ってみるかと。

そして、見事に裏切られました。新人社員君の1人称で始まった物語は、巧みに新人社員君の勤める会社のおばさんの1人称へと切り替わり、そして最後には冒頭の新人社員君の視点は伏線として巧みに使われいるのです。また、徐々に明らかになっていくあばさんの過去に驚かされました。俺なんか最初は完全に騙されていましたね。久しぶりに気持ちいい伏線の張り巡らされた作品に出会うことが出来たと思いますし、オチもなかなかでした。

物語の設定としては特殊な状況の話ではあるのですが、その中でおばさんの見せる「女性特有の心の揺れ動きは、自分みたいと何度も思った」女性が多かったと解説で林真理子が書いていたので驚きました。実は男の人にもそんな感じの人が少なくないと思いますけどね。俺なんかはもう恋愛が出来ない身分なので残念ですが、恋愛が許されていた頃はあまり駆け引きが上手ではなかったと思います。気に入った女の子には当たって砕けろの精神で口説いていたし、振られても一晩寝れば立ち直る様なタイプでした。そして、ラテンかよみたいな勢いで勝負をする割には、実は俺の事を好きな女の子の気持ちには全く気が付かない鈍い感じの残念な男の子でした。今の嫁さんを口説いた時は「完全いけるな」と思っていたのですが、向こうは「ちょっとこの人ムリなんですけどw」と思っていたそうなので、基本的には女の人の気持ちが分からないって事だったのかな><

男は良いなと思ったら迷わず口説け

女の子は自分を大切にしましょう

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卵の緒

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卵の緒/瀬尾まいこ(著)

これは良い本。

みなさんもご存知の通り、基本、読み終えた本は他の読みたい人に回してしまう主義の私ですが、この作品は本棚にとって置きたいと本能的に感じました。これは、それなりに読書好きの俺にとっては珍しい行動でもあります。

この本は、血のつながってない親子の物語である「卵の緒」(坊ちゃん文学賞を受賞した表題作)、また、異母姉弟の物語である「7's blood」の中編小説2編で構成されています。どちらの作品も、少し家庭環境に恵まれない家族の日常を描いているだけなのですが、そこには瀬尾まいこの名言が無数に散りばめられており、読了後、とても優しい気持ちになれた気がしました。

瀬尾まいこの作品を読んだのはこれが初めてだったのですが、久しぶりに、本当にお気に入りの作家が1人増えた様な気がします。その勢いに乗って、この作家の他の作品を読んでみたいなと思い、得意のアマゾンパトロール中に驚愕の事実を知る事になったのですが、彼女にとって「卵の緒」はデビュー作であり、現在は京都府北部の中学校で国語教諭として勤務しているそうです。驚愕というのは大袈裟な表現ですが、デビュー作でこんなにも文章に自分の特色を出来る才能が凄いと思うし、さらに現役の国語の先生であるという事実に驚いてしまいます。

みなさんは「自分が好きな人が誰かを見分けるとても簡単な方法」をご存知ですか?

それは

「すごーくおいしいものを食べた時に、人間は二つのことが頭に浮かぶようにできているの。一つは、ああ、なんておいしいの。生きててよかった。もう一つは、ああ、なんておいしいの。あの人にも食べさせたい。で、ここで食べさせてたいと思うあの人こそ、今自分が一番好きな人なのよ」だそうです。他にも素晴らしい名言があるのですが、料理と食べ歩きが趣味の俺としては、「卵の緒」に出てくるこの名言がとても印象に残りました。俺も特別に美味しいものに出逢った時は「あの人にも食べさせたい」と思うので、激しく同意する事が出来るけど、多くの人が感じたことのある不思議な感覚を文章で表現するのが本当に上手だと感心してしまいます。

なんとなく優しい気持ちになりたい気分の人にはかなりおススメです。

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ねじまき鳥クロニクル

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ねじまき鳥クロニクル/村上春樹(著)

村上春樹の長編で唯一読んでいなかった「ねじまき鳥クロニクル」3部作読了です。この作品の感想は「1Q84」同様、大変興味深いの一言に尽きます。1Q84の感想で、「(1Q84は未だオチていないけれど)村上春樹は何と言ってもオチの巧い作家だと思っている」と言いましたが、この本を読んで「いつもそうとは限らないのかな」という感覚を持ちました(自分の感覚で物事を決め付けるのが得意技なもんで本当にスイマセン)。それでも、相変わらず、予想も付かない彼の世界観と卓越した国語力を駆使した文章表現は健在で(これは周知の事実)、様々な要因で傷つけ傷ついてしまう人間の心をメタファーを駆使して綿密に描いています(これは俺の感想)。

読書が趣味なのに読解力が不足しているのは承知していますが、彼の作品から明確ななにかを見出すのは大変難しく、なにかについては最終的に読者の判断に委ねられることが少なくありません。特に「ねじまき鳥」は「1Q84」同様、彼の作品の中でもその傾向が強い様に感じました。どちらの長編もとてもとても深いですのですが、それを不快と感じる人には少し疲れが残ってしまうかも知れません。いまのところ、ねじまき鳥の感想を聞かれても上手く説明することが出来ませんが、また後で読む機会が訪れる作品だと確信していますので、その時には今よりも上手く感想を言えたら良いなと思います。

何度読んでも初体験。

あるいはそこに価値があるのかもしれない。

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ぱんちら

新作「1Q84」オウム裁判が出発点…村上春樹さん語る

今日の読売に村上春樹のインタビューが掲載されています。

続編については否定せず。

村上春樹はなんといってもオチの上手い作家です。圧倒的に国語力の高い抜群の文章で彼独特の世界観を広げ、最後に「読んでよかったな」「また後で読みたいな」と思えるPUNCH LINEで物語を〆ます。世間の評判は知ったこっちゃありませんが、少なくとも俺はそう思っています。上手いというよりは綺麗なオチをつけると表現した方が適切かも知れません。そして、問題作の1Q84についてですが、これには未だオチが付いていません。結末を明確にして欲しいという意味ではないのですが、回収もされていない伏線も少なくないですし、なんといっても物語が綺麗にオチていないのです。そもそも、作者は「今まで一番長い作品になる」と明言していましたし、1Q84自体も上下巻といった表記ではなく、あくまでもBOOK1・BOOK2といった表現がなされています。

続編があるとすれば↓

『物語としてはとても面白くできているし、
最後までぐいぐいと読者を牽引していくのだが、
空気さなぎとは何か、リトル・ピープルとは何かということになると、
我々は最後までミステリアスな疑問符のプールの中に
取り残されたままになる。あるいはそれこそが著者の意図したこと
なのかもしれないが、そのような姿勢を(作者の怠慢)と
受け取る読者は決して少なくはないはずだ。』


『この処女作についてはとりあえずよしとしても、
著者がこの先も長く小説家としての活動を続けていくつもりであれば、
そのような思わせぶりな姿勢についての真摯な検討を、
近い将来迫られることになるかもしれない』

続編がないとすれば↓

「物語としてとても面白くできているし、最後までぐいぐい読者を牽引していく」ことに作家がもし成功しているとしたら、その作家を怠慢と呼ぶことは誰にもできないのではないか。

↓これが答えだったら寂しい><

「説明しなくてはわからんというのは、どれだけ説明してもわからんということだ」

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システムと卵

Good evening. I have come to Jerusalem today as a novelist, which is to say as a professional spinner of lies.
Of course, novelists are not the only ones who tell lies. Politicians do it, too, as we all know. Diplomats and generals tell their own kinds of lies on occasion, as do used car salesmen, butchers and builders. The lies of novelists differ from others, however, in that no one criticizes the novelist as immoral for telling lies. Indeed, the bigger and better his lies and the more ingeniously he creates them, the more he is likely to be praised by the public and the critics. Why should that be?

My answer would be this: namely, that by telling skilful lies--which is to say, by making up fictions that appear to be true--the novelist can bring a truth out to a new place and shine a new light on it. In most cases, it is virtually impossible to grasp a truth in its original form and depict it accurately. This is why we try to grab its tail by luring the truth from its hiding place, transferring it to a fictional location, and replacing it with a fictional form. In order to accomplish this, however, we first have to clarify where the truth-lies within us, within ourselves. This is an important qualification for making up good lies.

Today, however, I have no intention of lying. I will try to be as honest as I can. There are only a few days in the year when I do not engage in telling lies, and today happens to be one of them.
So let me tell you the truth. In Japan a fair number of people advised me not to come here to accept the Jerusalem Prize. Some even warned me they would instigate a boycott of my books if I came. The reason for this, of course, was the fierce fighting that was raging in Gaza. The U.N. reported that more than a thousand people had lost their lives in the blockaded city of Gaza, many of them unarmed citizens--children and old people.

Any number of times after receiving notice of the award, I asked myself whether traveling to Israel at a time like this and accepting a literary prize was the proper thing to do, whether this would create the impression that I supported one side in the conflict, that I endorsed the policies of a nation that chose to unleash its overwhelming military power. Neither, of course, do I wish to see my books subjected to a boycott.
Finally, however, after careful consideration, I made up my mind to come here. One reason for my decision was that all too many people advised me not to do it. Perhaps, like many other novelists, I tend to do the exact opposite of what I am told. If people are telling me-- and especially if they are warning me-- “Don’t go there,” “Don’t do that,” I tend to want to “go there” and “do that”. It’s in my nature, you might say, as a novelist. Novelists are a special breed. They cannot genuinely trust anything they have not seen with their own eyes or touched with their own hands.
And that is why I am here. I chose to come here rather than stay away. I chose to see for myself rather than not to see. I chose to speak to you rather than to say nothing.

Please do allow me to deliver a message, one very personal message. It is something that I always keep in mind while I am writing fiction. I have never gone so far as to write it on a piece of paper and paste it to the wall: rather, it is carved into the wall of my mind, and it goes something like this:

“Between a high, solid wall and an egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg.”

Yes, no matter how right the wall may be and how wrong the egg, I will stand with the egg. Someone else will have to decide what is right and what is wrong; perhaps time or history will do it. But if there were a novelist who, for whatever reason, wrote works standing with the wall, of what value would such works be?
What is the meaning of this metaphor? In some cases, it is all too simple and clear. Bombers and tanks and rockets and white phosphorus shells are that high wall. The eggs are the unarmed civilians who are crushed and burned and shot by them. This is one meaning of the metaphor.

But this is not all. It carries a deeper meaning. Think of it this way. Each of us is, more or less, an egg. Each of us is a unique, irreplaceable soul enclosed in a fragile shell. This is true of me, and it is true of each of you. And each of us, to a greater or lesser degree, is confronting a high, solid wall. The wall has a name: it is “The System.” The System is supposed to protect us, but sometimes it takes on a life of its own, and then it begins to kill us and cause us to kill others--coldly, efficiently, systematically.

I have only one reason to write novels, and that is to bring the dignity of the individual soul to the surface and shine a light upon it. The purpose of a story is to sound an alarm, to keep a light trained on the System in order to prevent it from tangling our souls in its web and demeaning them. I truly believe it is the novelist’s job to keep trying to clarify the uniqueness of each individual soul by writing stories--stories of life and death, stories of love, stories that make people cry and quake with fear and shake with laughter. This is why we go on, day after day, concocting fictions with utter seriousness.

My father passed away last year at the age of ninety. He was a retired teacher and a part-time Buddhist priest. When he was in graduate school in Kyoto, he was drafted into the army and sent to fight in China. As a child born after the war, I used to see him every morning before breakfast offering up long, deeply-felt prayers at the small Buddhist altar in our house. One time I asked him why he did this, and he told me he was praying for the people who had died in the battlefield. He was praying for all the people who died, he said, both ally and enemy alike. Staring at his back as he knelt at the altar, I seemed to feel the shadow of death hovering around him.
My father died, and with him he took his memories, memories that I can never know. But the presence of death that lurked about him remains in my own memory. It is one of the few things I carry on from him, and one of the most important.

I have only one thing I hope to convey to you today. We are all human beings, individuals transcending nationality and race and religion, and we are all fragile eggs faced with a solid wall called The System. To all appearances, we have no hope of winning. The wall is too high, too strong--and too cold. If we have any hope of victory at all, it will have to come from our believing in the utter uniqueness and irreplaceability of our own and others’ souls and from our believing in the warmth we gain by joining souls together.
Take a moment to think about this. Each of us possesses a tangible, living soul. The System has no such thing. We must not allow the System to exploit us. We must not allow the System to take on a life of its own. The System did not make us: we made the System.
That is all I have to say to you.

I am grateful to have been awarded the Jerusalem Prize. I am grateful that my books are being read by people in many parts of the world. And I would like to express my gratitude to the readers in Israel. You are the biggest reason why I am here. And I hope we are sharing something, something very meaningful. And I am glad to have had the opportunity to speak to you here today. Thank you very much.

村上春樹のエルサレム賞でのスピーチです。

1Q84と当てはまる表現が所々に・・・

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1Q84

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1Q84/村上春樹(著)

待ちに待った久方ぶりの長編小説読了しました。発売日に近所の百貨店にBOOK1とBOOK2がそれぞれ1冊入荷していたので、その時は直ぐにでも買いたいという気持ちが強かった訳ではないけれど、これを逃したら読む機会がとても遅くなりそうな気がしたので買ってみました。そして、いつになく時間を掛け、じっくりと彼の美しい文章を楽しみました。

予想通り、1Q84を読み終え、輪郭のはっきりしない部分が少なからず存在します。俺としては、より多くの時間を掛けて読んだのですが、本を読み終えた読者がこうなることを作者によって示唆されるところがあるので、こういった感想を抱いてしまうのは仕方ないのかもしれません。それなりの理論を纏った自分なりの解釈も存在しますが、結論出すのはまだ早いかなと思うのが今の率直な感想です。全ての文学に絶対的な答えがあるとは限らないけれど、作者はある程度の答えを未だ持ち合わせていると思うからです。近い将来、それ程多くない文学好きの友達と、美味い酒でも飲みながら、このベストセラーについての感想や意見をぶつけ合いたいなと思います。

今回はここで終了。

未だ読み終えていない人の為に。

1q∞A?

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砂漠

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「砂漠」/伊坂幸太郎(著)

大量に送られてきた姉文庫の中から選んだ一冊。何の気なしに、あまり期待しないで選んだ1冊だったのですが、これがなかなか面白い本でした。伊坂幸太郎の作品の中でもかなり好きかも知れません。かもってなんだよw

この作品は、大学生生活の4年間を何事も鳥瞰してしまう「僕」こと北村君の視点で描かれた連作的な小説です。この「何事も鳥瞰してしまう」という言葉にしてもそうですが、この物語で伊坂幸太郎が選んだ日本語の表現がセンス抜群です。国語の達人です。また、思わず「分かる分かる」と頷きたくなる表現も多かったのもこの作品を好きかも知れない理由の一つですね。例えば「頭の良い人は何でも要約したがる」とかw これ以外にもユーモアの効いた表現や物事の解釈がとても多いので、そういったところに面白さを感じる人には本当にお勧めの1冊だと思います。ストーリーの設定は狭いし、ゾクッとする様な伏線もないのですが、それよりも登場人物の台詞や思考が本当に面白いです。それらの個性的な登場人物を巧みな日本語で描いているところが素晴らしいのです。

「何冊読んでんだよ」と突っ込まれそうですが、やっと、この作者の凄いところが分かったかもw 伊坂幸太郎の著作に対するレビューを読んでいると、伏線と回収に対する評価が高いのですが、残念ながら俺は一度もそんなことを感じたことはないんですよね。正直、東野圭吾や奥田英朗の巧みさと比較したら大した事ないと思ってしまうのです。しかしながら、卓越した国語能力を生かした伊坂幸太郎の文章は本当に素晴らしいと思います。今風の村上春樹とか言ったら怒られるんだろうなw 俺という読み手の国語能力が低いので、何を述べても説得力がないのが非常に残念DEATH。

次は姉様文庫から「モダンタイムス」でも選らんでみるかな。てか、俺の姉貴は年間何冊くらい本を読んでいるのだろうか。少なくとも30~40冊くらいのペースで読書をしている様な気がするんだよなぁ。しかも20年以上・・・ ちなみに、姉貴の長男=俺の甥っ子は小学校6年生にして中学校2年生くらいの国語能力を有しているらしい。学習塾でも国語だけはブッチギリで1番。他の教科は残念みたいだけど、俺は国語(と算数)が出来れば他の教科なんて最低限のレベルで出来ればいいんじゃねと思ってしまう。体育の成績も4以上なら言うことなしかな。他の教科なんて趣味の領域だし。悲しい事実ですが、俺は体育と給食しか得意科目がありませんでした><

俺もウチの長女にコツコツ絵本を読んだり太宰を読んだりしていますw

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パラドックス13

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「パラドックス13」/東野圭吾(著)

知らぬ間に東野圭吾の新刊が出てました。

3月13日13時13分13秒からの13秒間、宇宙には高確率でP-13現象が発生することをJAXAは予測し、その事実を内閣総理大臣に告げる。P-13現象は、その変化を数学的に観測することが出来ないという意味ではほとんど取るに足らないものであるが、しかしそうとも言い切れない重要な事態なのだった。政府は国民にこれを隠蔽し、P-13現象の起こっている13秒間、重大な事件や事故の起こらないよう準備をしたのだが、運命の時は訪れ、突如、人間と動物は姿を消した。運転手を失い暴走する車。襲い来る天変地異。そして、生き残った13人とは・・・

こんな感じで始まる小説だったので、理系科目が苦手な俺には難解な物語になってしまうと心配しましたが、生き残り組みの1人であるヤクザの河瀬さんが数学的矛盾について分かり易く説明してくれたので助かりました。抜群のスピード感も健在で、ひたすら先に読み進めたくなる感覚は素晴らしいと思います。どうして13人は生き残ったのか、生き残ってしまったのか、彼らは元の世界に戻ることは出来るのか、この辺がパラドックス13の読みどころなのですが、現実的にはこんな理論が成り立つのか興味深いですね。恐らく、この作品も最近の流れに乗って映像化される可能性が高いと思います。むしろ、映像化されることを前提に書き上げたのではないかと思ってしまいます。キムタクあたりが誠哉を演じきったら凄い数字を獲るだろうなぁ。河瀬役に寺島進を使ってくれたら絶対に観るんだけどなぁ。

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ライ麦畑で捕まえて

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ライ麦畑で捕まえて/サリンジャー(著)村上春樹(訳)

多くの人に影響を与えた「ライ麦畑で捕まえて/J・D・サリンジャー」読了。翻訳は俺の大好きな作家である村上春樹。こんな素晴らしい本ならば、少なくとも10年前に読みたかった。そして、俺の子供にもこの素晴らしい本を読むことを薦めよう。残念ながら、そんな感想を持つことは出来なかった。俺の31歳という年齢が問題なのか、単純に俺の読解力が不足しているのか、あるいはその両方なのか。結局、何が原因なのかは分からないが、総じて世間の評価の高いこの作品に出逢えてよかったとは思えない。理解できない。それが俺のこの本を読んだ感想です。

虚言癖のある主人公ホールデンは、一般的な思春期の男の子らしく?、大人が作った社会のルールに反抗心を剥き出しにします。牙の剥き方は、思春期を迎える男の子それぞれに色々な方法があるのですが、ある程度の年齢になってしまった自分には、そんなものはガキの戯言にしか聞こえないのです。本当はそんな自分がちょっと寂しいですけどね。しかも、最終的に精神病院に送り込まれてしまう劣等生の戯言ですから、なかなか共感することは難しいですよね。「甘ったれるのもいい加減にしろ」としか思えない訳です。ガキが大人として扱って欲しいのであれば、それなりの行動をして、ゆっくりと信頼を積み重ねていくしか方法がないのです。学業成績が良くなくても信頼を得ることは出来るし、スポーツ万能でなくとも明るい学校生活は送れるのですから、社会に反抗して口先だけ一人前になるなんていう卑怯な選択だけは避けるべきなのです。こういった事は親が時間をかけて教えてあげるしかないのかなぁ。

長々と感想を書いてみて・・・

結果的に、俺もこの本に少なからず影響を受けたことが判明したw <影響を受ける=主人公に共感する>ではないですからね。それでも、この本を自分の子供に薦めることはないと思います。薦めないけど、本棚の片隅にひっそりと佇ませます。読むか読まないかは本人の自由ですからね。大学生になるまで読書とは無縁な少年だった俺としては、子供が読書好きになってくれると嬉しいです。算数も大切ですけど、やっぱり国語が一番大事ですからね。本棚を買って、子供に読んで欲しい本を並べる作戦でも始めるかな。

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東京島

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東京島/桐野夏生(著)

超久しぶりに桐野夏生の作品を読みました。何年ぶりかは覚えていないけど、「柔らかな頬」と「OUT」読んで以来の桐野夏生の作品です。それらの作品を読んだ時、この人は素晴らしいミステリー作家だと感じ、恐らく、「東京島」も期待できるのではないかと甘い期待を抱いたのですが・・・ 実際、購入前に、最初の数ページを立ち読みし、いけるかなという感触もあったのです。 それだけに・・・

ネタバレにならない程度にあらすじを紹介しますが、この作品は、無人島に取り残された31人の男と1人の女のサバイバル物語です。読了後に知ったことですが、「東京島」は、昭和25年の「アナタハン島事件」をモデルにしているようです。それがどんな事件なのか興味のある方はググってみて下さい。それにしても、31人の男の中に女が1人の状況なんて凄まじいですよね。しかも、そこは無人島です。個人的には、この事件をモデルにしながらも、無人島に31人の女の中で男は1人という設定で書いて欲しかったと思います。その様な状況になったとしたら、やはり、中年の冴えない男でもモテルのかなぁ。とても興味がありますが、どんなにハーレムでも、俺は上下水道の設備が整っていない国や島で暮らすのは無理です。

オススメの本ではなかったのですが、面白いと思わなかった本はブログにアップしないのですが、物語の設定は面白かったので紹介してみました。桐野夏生を読んだ事がないなら、「OUT」か「柔らかな頬」がオススメです。

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遠い太鼓

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遠い太鼓/村上春樹(著)

かなり久しぶりに村上春樹の本を読みました。この作品は、作者が37歳から40歳になるまでの3年間、彼が滞在したギリシャ、イタリア、時々ロンドンでの欧州滞在記型エッセイです。この本を読むまでは知らなかったのですが、この期間は、「ノルウェイの森」と「ダンス、ダンス、ダンス」の長編2本を完成させた、彼の作家人生において重要な3年間だったのですね。「ノルウェイの森」のスマッシュヒットで得たものと失ったものがあまりにも大きく、その準備も出来ていなかった作者の悩める様子も感じられました。

相変わらず、酒と料理と音楽の話題になると生き生きとした文章が書かれており、個人的には、それらの描写に力が入ってしまう作者の癖がとても好きです。また、俺自身、マンチェスターに住んでいた経験があるので、このような旅行記系のエッセイは興味があるのですが(深夜特急は読破済)、やっぱり村上春樹の旅行記は一味違いますね。毒の吐き方も一味違いますし、この個性的な文章で描かれる3年間のスケッチは、好き嫌いがあるかも知れないけど、欧州贔屓の俺は大好きですね。残念ながら、彼はもう一度、欧州の友人やお気に入りの場所を訪れたいとは思った様ですが、欧州に居を構えたいとは思わなかった様です。これは、人それぞれのプライオリティーによりけりですから仕方がないことですが、基本的に、彼は暖かくて綺麗な砂浜とランニングコースを備えている国、あるいは島が好きなのかも知れません。俺は、毎日雨だろうが寒かろうが、マンチェスター・ユナイテッド教本部の在るマンチェスターが好きですけどねw

話が少し逸れますが、俺と嫁さんが結婚していなかった頃、マンチェスターに遊びに来た彼女と一緒にフランス、イタリアの旅をしましたが、(特定の国では)女の子と一緒にいるとスリに狙われ易い事が判明しました。エッフェル塔の近く(仏)でも、ジェノア(伊)の路地裏でもスリに遭いそうになりました。仏のスリはかなり堂々と狙ってくるので、思いっきり睨み付け、日本語で文句を言ったら逃げていきましたけどねw ジェノアの時は、路地裏で美味しそうなレストラン探索中、中学校の低学年くらいのガキ共10人くらいに囲まれたので、逆に、その中にいた女の子の鞄をとってやろうとしたら全員逃げて行きましたw 男友達と旅行していた時は、スリなんかに狙われたことは無かったので、あいつらは女連れや女の子同士の旅行者を狙うのかもしれません。フランス、イタリア、スペイン等に旅行に行く予定の人は気を付けて下さい。分かり易く付けて来ますけどねw

それと、作者と俺の共通点が、酒・料理・音楽が好きなだけでなく、観光地(遺跡&教会巡り等)に興味が無いことも共通していることが判明しました。共通というか単なる偶然なのですが、俺も歴史のある教会や遺跡を観光するのはあまり興味がありません。それよりも、限られた時間の中で、街の繁華街や若者の集まる所やセンスの良さそうなお店が集まっていそうな街をブラブラするのが大好きです。そして、雰囲気の良さそうなレストランやパブに入り、ご当地グルメと地のお酒を頂くのが最高ですね。最初の頃は、なんとなく、教会や遺跡を見たりしましたが、実際にはあまり感動することはなかったですね。観光地の中では、簡単に引き込まれますから注意が必要ですが、アムステルダムのゴッホ美術館なんかは最高ですけどね。

また後で読み返そう。

旅行の友にも最適だと思う。

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オリンピックの身代金

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オリンピックの身代金/奥田英朗

まさかの上下2段組に目が驚きましたが、読んでいれば慣れるものなんですね。連作短編が抜群に上手いこの作者であれば当然のことだと思いますが、この500ページ及ぶ長編のプロットは最高に素晴らしいです。自分の頭の中でプロットを並べる作業が好きな人にはとてもオススメな作品だと思います。上手すぎるよ奥田さん。物語の舞台は、東京オリンピックの開幕を迎える1964年の日本。オリンピックの開催に日本が盛り上がり始めた中、最高警備本部幕僚長の自宅と中野の警察学校が爆破される事件が起こり、オリンピックを人質とした身代金の要求が・・・ 

それにしても、当時の日本が、東京オリンピック開催にこんなにも興奮&熱狂していたとは驚きました。土器(笑)ばっかりで近代史をまともに教えてもらえない俺達には知り様がないのですがw 第二次世界大戦後の荒廃から19年を経て立ち直り、奇跡的な復興を遂げた日本にとって国家的なイベントであり、再び主要先進国として国際社会に復帰するシンボル的な意味を持っていたんですね。多少の脚色はあると思いますが、今の日本では東京オリンピックの誘致に賛成しない人も少なくないと思うので、このギャップの大きさに驚きます。また、この当時の日本が抱えていた(歴史教科書(笑)には載っていない)社会問題も細かく書かれていますので、読んでいて胸が痛む場面もあります。

「東京オリンピックの開催に向け地下鉄、モノレール、新幹線、ホテル、首都高などのインフラの整備が突貫工事で行なわれたが、驚くべきことに、これらの殆どは改良を重ねながら現在も利用され続けています」多くの犠牲があって今の繁栄があることに感謝です。

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フライ、ダディ、フライ

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フライ、ダディ、フライ/金城一紀

相変わらずツカミが上手い。

ダチョウ倶楽部よりも上手い(てか古い)w

「レヴォリューションNo.3」がとても好きな作品だったので、The zombies seriesの第2弾「フライ、ダディ、フライ」も読んでみました。短編集「レヴォリューションNo.3」で登場したゾンビーズが、今回は、冴えないおっさん=鈴木一を鍛え上げ、壊れかけた家族の絆を腕力で取り戻させるというお話です。おっさんの名誉にかけて。タイトルと表紙の絵からも想像出来ると思いますがw

高校ボクシングチャンピオンに有名女子高に通う愛娘を傷つけられ、犯人へのリベンジに燃えるおっさんを鍛え上げるのは、勿論、喧嘩の達人で読書が趣味の在日朝鮮人・朴舜臣。ここまで紹介すると、誰もが単純な勧善懲悪のストーリーを想像してしまいますが、そこにはトレーニングの過程でオッサンと舜臣の心が共に成長する姿が・・・ 少年漫画のようなテンポの良さは健在であり、最初の数ページで物語に入り込ませる魔力も健在でした。今回の主人公である鈴木一のゾンビーズへの繋げかた(出逢い)も綺麗だったと思います。

以上のように、ゾンビーズ第2弾の長編小説「フライ、ダディ、フライ」をべた褒め?しましたが、実際には、これまでに読んだ金城作品の中では唯一の微妙な作品でした。所謂マンネリ??確かに彼の作風はよく反映されているのですが、全体的に「内容が少し軽いな」と思いました。もっと(暴力的な意味ではなく)胸の痛む残酷な描写があってこそ、彼独特の文章が生きるのではないでしょうか。思わず暗い気持ちになる重いテーマでもないですし、その様なシーンも(あるにはあるけれど)物足りない描写でした。残念ながら。敢えてそう書いている可能性もあるし、全てが俺の好みで書かれる訳もないので仕方ないかw

シリーズ第3弾「SPEED」の古本もアマゾンでポチっておいたので、今晩はそれを酒のつまみにしようかなと思います。多分、酒によく合う漫画みたいな本だからなw 

あっ・・・

今日は11月18日じゃん・・・

結婚記念日☆☆☆だった。

美味しいワインでも買って帰りますか。

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レヴォリューションNo.3

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レヴォリューションNo.3/金城一紀

「君たち、世界を変えてみたくはないか?」
OK、とりあえずやってみますか。
オチコボレ男子高3年生の僕たち。
武器はMoney、Penis、頭脳、上腕二頭筋、そして努力。

昨日、無性に本が読みたくなって本屋さんへ突撃しました。しかし、そんな時に限って何を読んで良いのか分からない。読みたい候補は沢山あるのに、(その時の気分で)自分が何を読みたいのかが分からない状態に・・・    そして迷うこと10分、俺が手にした本は「レヴォリューションNo.3」でした。理由は、たまたま目に入った本の中で1番魅力的だったから。その根拠は、以前に読んだ「GO」がかなりツボだったからです。

そして、最初の数ページを読み、俺の勘が当たっていることを確信しました。この人の本は、「GO」を読んだ時もそうでしたが、最初の数ページを読んだだけで、「ああこの本は間違いなく面白いな」と確信してしまいます。この作家の特徴は、リズム感の良いスタイリッシュな文章の中に非常にデリケートな社会問題を巧妙に絡めてくるところにあると思います。この作者だからこそ書けるブラックユーモアを上手に使い、ありがちな青春コメディーとの違いを鮮明にしていると思います。スピード感が抜群に良いのも特徴ですね。

OK、ゾンビシリーズ第2弾を買いに行きます。

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ガリレオの苦悩

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ガリレオの苦悩/東野圭吾

やっぱ長編だなぁー。

こちらは、「聖女の救済」と同時発売されたガリレオシリーズの短編集です。「容疑者Xの献身」で、二度と警察の捜査には協力しないと言った湯川教授が、新人刑事である内海薫に駆り出されて再び協力を始めます。内海刑事という役は柴咲コウのために作ったのだと思っていましたが、この短編があったからこそTVドラマで内海が登場したんですね。そして、この女性刑事を登場させた意味が「聖女の救済」で明確になってくるという素晴らしい流れなのです。まあ、「画的に女が欲しい」と事前にTV局側から頼まれていた可能性も大きいのですがw

一般的にガリレオシリーズといえば短編という認識が多いみたいですが、俺は「容疑者Xの献身」が発売された時に初めてガリレオシリーズを読んだ派なので、そのような認識は全く持っていません。その後、それ以前に書かれた短編「探偵ガリレオ」、「予知夢」を読みましたが、やっぱり東野圭吾は長編が面白いと思いました。しかし、今回の「ガリレオの苦悩」は全ての作品の構成が素晴らしく、内海が登場したことにより、シリーズのマンネリ化を感じる事もありませんでした。以前の短編ガリレオシリーズと比較しても1番の出来だと思います。かなりのテクニシャンです。それでもやっぱり長編派ですがw またしてもゾクっとくる様な伏線が無かった事が残念ですが、敢えてそう書いているのであれば期待する方がいけないか。

それにしても、湯川教授が凄い勢いで福山化しているような感じがするんだよな。湯川教授の台詞が頭の中で完全に福山雅治の声になっちまうw 内海、草薙も然り。俺の違和感はいずれにせよ、原作がドラマの影響を受けてしまう微妙な展開を作者が楽しんでいるのならたいした男です。厳しい世界で生き抜いていく為には顧客のリクエストに答えるのは当然だと思うけど、自分の創ったキャラクターをTV様に少しづつ変化させるのって勇気がいるよなって思う。やっぱり結果が出てるから自信があるんだろうな。

次の長編には期待してます。

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聖女の救済

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聖女の救済/東野圭吾

ゾクっとこなかったー><

完全犯罪の謳い文句に偽り無しではあったけど、なんだかそこだけに力が入っていて、思わず鳥肌の立つ伏線は殆ど無かったです。個人的にはこれが無ければ東野圭吾じゃねぇと思います。それでも、完全犯罪?のトリックや動機の完成度は非常に高く、ガリレオシリーズの中でも屈指のスピード感を持った作品である事は確かでしょう。

このスピード感にやられて4時間で読了したのですが、読んでいてとても困った事がありました。それは・・・ 湯川教授の台詞の場面でどうしても福山雅治の顔が浮かんでしまうのですw(わざとそう書いてる?) それ以外の登場人物も同様に、実写版で登場した役者の顔が・・・ 内海はiPodで福山聴いてるしw この作品では、既に映像化を想定しているかの様に草薙・湯川・内海がバランスよく登場しますので、「東野圭吾はかなり気を使っただろうなぁ」なんて思ってしまいました。嫌味を言っている訳ではなく、作品としてのスピード感は抜群であり、構成力も非常に高いので、とても映像化し易いと言っているだけです(120分向き)。そうなったら、俺は間違いなく観るし。

俺が求めている(勝手にイメージしている)東野圭吾の作品とは少し違ったけれど、これはこれでアリなんだろうなと言うのが正直な気持ちです。作者本人も割り切って書いているのだと思うし、ガリレオシリーズの売上部数、視聴率、観客動員数を見れば明らかなように、この東野作品を楽しみにしている人はとても多いですからね。直木賞を獲った余裕か?俺もその1人で、次のガリレオシリーズの長編を期待しています。

最後に俺の勝手な推理(外出ならスマソ)

ガリレオの短編→ドラマ
ガリレオの長編→映画

こんな感じ?

*冒頭部の会話と白い粉がちょいゾクです

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40 翼ふたたび

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「40翼ふたたび」石田衣良(著)読了。

西日本から帰省していた、もう間もなく40を迎える姉が40を置き去りにしていたので何気なく読み始めてみると・・・ またしても一気読み(笑)

主人公の喜一は人生の折り返し地点、「面白い方の半分」が終わってしまった40歳。その主人公が様々な状況に陥った同年代の人達の人生の残り半分を巧みにプロデュースしてしまう。いつの間にか問題を解決し、その度に勇気を与え、(主人公を含めた)登場人物が輝きを取り戻す様はIWGPのマコトに良く似ていると感じた。この作者の本を読んでいて思うのは、世相を反映した作品を書くのが好きなのだなということ。IWGPもそうだったし40では2006年当時の時代背景の描写に懐かしさを覚える。

俺がIWGPを読んでいた頃はまだ20代の前半で、10年後の今の自分なんて全く想像できなかった。結果的には相変わらずといったところかw 間もなく楽しい方の半分を終える姉はこの作品を読んで感じるものはあったのだろうか・・・ 今の俺は、マコトよりも喜一の気持ちに近づいているんだなと実感した。マコトの頃に戻りたいと思うのか、戻りたいとも思うし戻りたくないとも思う。考えたところで戻れないから40を迎える準備をした方が懸命だ。備えあれば憂いなし。

個人的には4TEENより40に一票!?

不覚にも最後は涙腺が・・・

NEVER TOO LATE!

ララピポ同様、お勧めの連作短編です☆

 

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オーデュボンの祈り

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「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎(著)読了しました。

本屋大賞受賞作である「ゴールデンスランバー」を読んだのを皮切りに、兎に角、伊坂作品をひたすら読んでみようと思ったのです。実際には、ゴールデンスランバーでは見事に肩透かしを食らいました。本屋大賞もハズレがあるんだなとw それでも諦めることなく「チルドレン」を読んで気を取り直し、「死神の精度」で彼を認めました。その後「重力ピエロ」も読みましたが、こちらもなかなかの良作でした。仙台仙台しつこいとも思いましたがw

そして、今回、伊坂ファン大推薦イチオシの「オーデュボンの祈り」を読んでみたわけです。「ここまで来たら読むしかないじゃないか」といった意味の分からない使命感に燃えて読んだわけです。結論から言うと、その使命感は-意味不明ではあったのだけれど-伊坂幸太郎を知るには燃やして正解だったと思います。

内容は面白いけどとても不思議としか言いようがありません。だって案山子が喋るんですからw 登場人物も不思議な人達ばかり、ところが、これらの不思議な登場人物の存在や行動が、この本を読むに従って徐々に立体的になってきます(この手の本は、読み始めに多少の冷静さと忍耐が必要なので注意しましょう)。そして、クライマックスに向かって意味不明な言動が1つに繋がっていく様子は、読んでいてとても心地よいものでした。伏線と言うには浅いけれど、回収しやすい心地良さがありました。パズルやルービックキューブが揃った感覚ですね。どっちも完成させたことないけどw 文中の表現も適切で、思わず「分る分るその感覚」と思える表現も満載でした。単純に、これがデビュー作というのは驚きです。

村上春樹は二人要らないとも思いましたがw

これで暫く伊坂幸太郎とはお別れです。

彼のおかげで村上春樹病が再発してしまいました。

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パラレルワールド・ラブストーリー

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これは面白かった☆

GW期間中、家族サービスとパラレルし、ひたすら読書に励んだ。励んだというよりは、読書という趣味に明け暮れた。振り返ってみても何冊読んだのか直ぐにはわからないw そんな中で一番印象に残ったのが「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾(著)だった。

この本は特有の世界観?に慣れる時間が必要でした。しかし、読み進めていくにつれ頭の中の霧が晴れていく快感を覚えました。そして「もしかしたら次はこうなる」とか「このためにあの伏線があったのか」なんて事が分ってくるんですね。少し難しそうに思われそうですが、作者は二つの世界を一人称と三人称を使い分けているので、とても巧くその世界観を堪能できるように書かれています。兎に角、読み始めたら最後、次の展開が気になってしまい、一日で一気に読んでしまいました。

東野圭吾が改めて好きな作家になりました。

こんな面白い本を書いていたのかと。

この本を原作に映像化するのは難しいでしょうね。

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たんぺん

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本が読みたい。しかし、読みたい本が多すぎて何を読んで良いのかが分らない。と言う訳で、自分好みの作家の本ばかり読んでいてもつまらないことに気が付いた俺は、直木賞受賞作攻めを開始した。その記念すべき第一弾が「星々の舟」村山由佳(著)でした。基本的に短編小説は毛嫌いする俺だけど、連作短編は好きなんです。この本も家族6人の視点で6章の物語が綴られる連作短編小説。内容はとても重厚で、21世紀初期の日本が抱える社会問題を上手く活用しています。最終章のテーマ(戦争)は微妙でしたけどねw だったら1章目からもっとそれを絡めてこないとw 70点

31npae6aq9l_sl500_aa240__2 これは、今年読んだ中では一番面白かった連作短編 「ララピポ」奥田 英朗(著)。そもそも、この小説読をんで「連作短編」という言葉を知ったw だからこそ「星々の舟」を手にした訳だけどw 本作は娯楽性の高い(官能?)小説で、暗い話を明るく読ませる奥田マジック健在といった作風です。かなり巧いです。この意味不明なタイトルの付け方とかも最高ですよ。直木賞受賞作家とは思えない内容の本を書きますが、間違いなく俺が今一番好きな作家です☆ 85点

5114a7mvd5l_sl500_aa240_ これは最近読んだ直木賞受賞作攻め第2弾の「ビタミンF」重松清(著)。「直木賞受賞作だし読んでみるかな」的な安易な理由で買ってみて驚いたのは・・・ 短編とは知らずにこの本を買ってしまったことであり、Fで始まるテーマの全7編で構成されているとは知りませんでしたw この作品を読んで(改めて)分ったことは「短編は好きではない」ということ。そして「連作短編は好きかも知れない」ということだけでした。7編の中でも「せっちゃん」は良かったかな。娘を持つ父親としてはそれなりに考えさせられる作品でした。 65点 

短編と連作短編の違いを俺流に理解してみたが、この認識が合っているのかどうか自信が・・・ 

俺の言うところの連作短編でお勧めがあったら教えて下さい。

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流星の絆

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☆東野圭吾復活かな☆

「容疑者Xの献身」以降、正直言って-東野圭吾自信が方向性を見失ったような-微妙な作品が続いていたけど、今回は良かった。最近の流れからすると、今作「流星の絆」なんて映画・ドラマ化するのにも最高だと思います。

相変わらずの見事に張り巡らされた伏線に人物設定、そして得意のどんでん返しという、まさに東野コンボ炸裂といった作品なのですが、今作は読了後に爽快感までも用意してくれていました。今回は、敢えて読み易く+分り易く書いたのかもしれませんが、それが少し物足りなく感じる点でした。しかし、読み始めたら最後、482ページというボリュームも2晩で読了してしまいましたw 俺が言うまでもありませんが、本当に素晴らしく計算され、設計された無駄の無い作品だと思いました。

草薙と加賀とかもウケるしw

こういうの書かれるから期待しちゃうんだよな。

COCONAが生まれてから読書する時間を作るのが難しくなってきているけど、今作のおかげで、「睡眠時間を削れば本が読めるじゃないか」ということも判明しました。それでも読みたい本があり過ぎて時間が足りない・・・ 実際、貴重な時間を読書に使うなんてMOTTAINAIという意見もあるんですよね。「活字中毒と漫画中毒に大きな差なんてない」なんて事を言う人もいるんですよね。活字&アルコール中毒の俺もその通りだと思うw 

それでも活字依存は止められないな。

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使命と魂のリミット

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「使命と魂のリミット」読了です。

帝都大学医学部の研修医、夕紀は、誰にもいえない疑問を抱えていた。その疑問を明らかにすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。

自分の使命について真剣に考える機会はあまり多くありません。しかしながら、誰しもがその人にしか果たせない使命というものを持っている。本作の登場人物も、それぞれの使命を持って自分のストーリーを真剣に生きています。読む前は、医療サスペンスだと持っていたのですが、サスペンスというよりもヒューマンドラマの要素が強いかもしれません。今回も東野圭吾は上手いなと思いましたが、それ以上に驚いたのは、かなり綿密に医療分野の取材を行ったのではと思わせる点ですね。その分野で働く人の評価も気になります。

自分の使命なんて考えたこともありませんでした。

恐らく、それが普通です。

読了後、

「自分の使命って?」

と少し考えさせられる。

そんな作品でした。

気付かないけどみんな持ってるんですけどね。

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家日和

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久しぶりの奥田英朗です。

「サウスバウンド」以来、彼の大ファンです。

「家日和」を初めて本屋で見かけたとき、この本が短編集であることを知り、大変がっかりしたのを覚えています。長編だったら間違いなく即買いしたのにと。

そして今回、元祖活字中毒である姉が送ってくれた読了小説コレクションの中にこの本が入っていました。姉にとって、短編だろうが長編だろうが、それがお気に入りの作家が書いたものであれば即買いの法則があるようですw

感想は・・・

たまには短編を読むのも悪くないなと思いました。そして上手いなとも思いました。まるで、「松本人志のすべらない話」を活字にしたような状態とでも言えば良いのでしょうか。

「家日和」は全6作品からなる短編集で、いかにも現代風な家庭(夫婦)の風景を的確に描いた作品です。個人的には「家においでよ」が一番好きな作品でした。作品全般にいえる事は読み終えた後に優しい気持ちになれるというところでしょう。これが奥田英朗の真骨頂であると勝手に思い込んでいます。

そろそろ長編書いてくれ!

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ラストイニング

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「ラストイニング」とは、「バッテリー」全6巻を読み終えた読者へのご褒美とは本当なのでしょうか。また、この本を読むことによって「バッテリー」が完結するとは本当なのでしょうか。僕はそう思えませんでした。

僕がこの本を読んだのは「彼らのその後やあの試合の結末が知りたかったからです」という訳でもありません。単なる勢いでこの本に手を出してしまったのです。想像以上に(児童文学と思えないくらい)「バッテリー」が面白かったからこその勢いです。

感想は・・・

「読まなければ良かった」というのが本音ですね。どうやら、僕の中では「バッテリー」は全6巻で綺麗に完結していたのです。その事を「ラストイニング」を読むことによって知ることになりました。

「バッテリー」を読破した人の多くがこの本を読むのだと思います。

「バッテリー」の魔力かなw

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眠りの森

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「眠りの森」読了しました。

加賀恭一郎良いですね。

美貌のバレリーナが男を殺したのは本当に正当防衛だったのか?高柳バレエ団に襲い掛かる事件の真相に加賀恭一郎が立ち向かうというのがこの作品のあらすじです。

「眠りの森」は加賀刑事も含め、心の美しい登場人物が多かった様に思います。加賀刑事が事件の真実を明らかにする度に、それが悲しい事実であったことを知らなくてはならない。最近は悪魔の様な主人公に慣れていたので、心の美しい人間の物語は新鮮でした。

悲しいけれど心温まる結末も悪くないですね。

最近は救いようのない結末が多かったのでw

加賀恭一郎、人間臭くて好きかも。

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幻夜

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綺麗なミステリーでした。

「幻夜」も「白夜行」同様、結末まで見事に設計されたミステリーだと思います。張り巡らされた伏線や複数のストーリーが作者の設計通りに仕上がっていくレベルの高い仕事に快感を覚えました。しかし、この2つの作品を読了した際に訪れる感覚は少し異なります。

「幻夜」は「白夜行」の続編であるといわれています。つまり、それは唐沢雪穂の続編であり、雪穂は「幻夜」で新海美冬となって登場したのだと解釈しても間違いではないと思う。前作の雪穂には愛すべき人間がいたが、美冬にはそんな人間はこの世に一人も残ってはいなかった。全てにおいてこの差が非常に大きかったのだと思いました。

これらの作品は3部作で構成される(予定)と耳にしますが、その話が本当であれば僕の悩みが解決すると思います。雪穂or美冬ほどの人間の考えている未来予想図はまだまだ底を見せてはいないと思うからです。でなければ、今作の結末はあまりにもあっさりし過ぎですね。彼女には何か本当にやらなければならない事が残されてるのではないでしょうか。期待を込めた予想ですがw

1、2作目が3作目の伏線だったら快感ですね。

快感だけど恐いんだよなw

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バッテリー

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バッテリー全巻読破達成!

達成したのは3週間前ですがw

夏といえば高校野球。昔は野球に興味がなかったのですが、いつからか高校野球が好きになっていました。甲子園は凄く残酷だと思うのですが、そこには筋書きのないドラマがあるので面白いんですよね。強行スケジュールのトーナメントで行われるスポーツなので当たり前ですがw

話をバッテリーに戻します。これは高校野球が舞台ではなく中学野球が舞台になる物語です。この作品は会話と心理描写が多い点が特徴的だと思います。登場人物の大人達は脆い部分を見せるのですが、子供達はやけに成熟しており、その会話の内容はとても中学生レベルではありません。また、作者の描く成熟した少年達の心理描写も大変素晴らしく、これが本当に児童書なのだろうかとも思いました。

ストーリーを創るのに日本人に馴染みの深い野球というスポーツを使い、登場人物である少年や大人の成長を見事に描いた作品だと思います。子供は子供、大人は大人と決めつけていましがちですが、子供も大人も成熟した面、そうでない面の両方を持っていることを改めて学ぶ事が出来ました。

何事も決め付けてしまうのは駄目ですね。

全巻読破は少し大変だと思っていたのですが、読み始めたらあっというまでした。いつものことですがw この本をお勧めしてくれたTOMの彼女に感謝です。

夏の思い出は読書w

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夜明けの街で

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装丁に騙されました。

東野圭吾は大好きな作家なのですが、今回は僕の好きな東野圭吾ではありませんでした。「赤い指」に引き続き、今回も満足することはできませんでした。もしかすると、僕の中で「白夜行」のインパクトが強すぎたのかもしれません。依然として。

前半部分は面白かったのですが、そこからの展開や結末に殆ど手応えがありませんでした。あまりにも予想通りに最後まで話が進み「まさかこのまま終わらないよな」と思っていたのですが、最後の最後にほんの少しだけ恐いオチがあったので救われました。

嫁さん恐いw

旦那の将来やいかにw

彼の作品を全て読んではいないので、評判の良い過去の作品を読みつつ、(「白夜行」を越える)真の「最高傑作」が登場する日を気長に待ちたいと思います。

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坊っちゃん

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順番が前後します。

夏季読書運動の幕開けは「坊っちゃん」でした。

夏目漱石の名作ですね。恥ずかしながら、これが僕にとって初めての漱石です。30歳になりましたが、ネバートゥーレイトの精神で漱石ですw

感想は・・・

驚きました。正義感の強い江戸っ子である主人公の物語が実にテンポ良く描かれていました。結末に大きな驚きがあるわけではありませんが、読了後、自分の胸にとても爽やかな風が吹いたのを感じました。また、時代背景や松山の情景がイメ-ジしやすく、その世界に自分が存在しているような錯覚さえ持ってしましました。

僕の父親は頻繁に松山を訪れるので羨ましいです。僕は高校時代の修学旅行で徳島に1度だけ行ったことがありますが、記憶にあるのは瀬戸大橋を渡ったことくらいだし、その頃は四国に興味がなかったので、その時の記憶はあまり正確ではありません。松山には行ってないことだけは事実ですがw いつか行ってみたいな松山に。

この本の冒頭に「坊っちゃんは、要するに敗退するのである」と書かれています。確かに坊っちゃんは敗退したと思います。しかし、その敗退までの過程が爽快・痛快なので、坊っちゃんの結末に絶望するような思いはしませんでした。正直言うと少し悲しかったけどw

漱石は悲しい話を読者が悲しく感じない様にこの本を書いたのだろうか。

それは考えすぎかな。

正しい事がいつも正しいとは限らない。

道徳の授業とはなんだったのか・・・

大人になるにつれてバランス感覚が重要になってきますが、出来る限り義務教育で習った大切な事を忘れてはいけませんね。

例:女の子を絶対に泣かさない

例2:デート代は男持ちwww

こんな大事なことを教えてくれた先生に感謝。

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友情

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人生初の武者小路実篤です。

先入観とは恐いものです。「武者小路の文章は読みにくいだろう」とずっと思っていました。彼の作品に限らず、その時代の有名作者の文章は難解なものであると思い込んでいたのです。誤解を恐れずに言うと、読書が趣味だと公言している僕としては、まともな文学を読んでいないことに焦りも感じていました。

そして感想は・・・

その読みやすさ、オチとテンポの良さに驚きました。今まで偏った見識を持っていた自分に失望しました(それは言いすぎw)。

それにしても野島と大宮の友情は素晴らしかった。お互いを尊敬し、理解しあっていた二人にはあまりにも残酷な結末が訪れるのだが、それでも二人の友情は最後まで爽やかだったと思います。

何かに一生懸命に打ち込んでいる時は、自然と良いことが訪れるんですよね。下心が最初で一生懸命になれない時はあまり良い結果が生まれません。あくまでも僕の経験ですがw

最後に杉子について。女の人って残酷な事を言うなと思いました。

友情は愛情に敵わないのか。

これは大きなテーマです。

若い時に読めばよかったと後悔。

「鉄は熱いうちに打て」

自分に言うなら「NEVER TOO LATE」かw

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「虚構」

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GW活字中毒症はこの1冊で始まったw

2007年3月22日に実刑判決を受けた、元ライブドアCFO、宮内亮治氏の著書です。僕の可愛い義妹達がパルコで買い物をしている一瞬の隙をついて?同ビル内の紀伊国屋で購入しました。

この本は(当然)宮内氏の視点で書かれたものであり、それらが全て真実であるとは思いませんが、ライブドア事件の顛末が知りたい人にはお勧めです。ホリエモンとの出会いから会社の躍進、逮捕、そして刑事被告人に至るまで、幹部の名前を具体的に挙げながら赤裸々に語られています。

個人的にはライブドアという会社に批判的ではありませんでした。むしろ、ホリエモンが上手く広告塔になり、驚異的なスピードで若いライブドアという会社を日本中の人々にインパクトを与えていたのが興味深かったですね。本の中で宮内氏は自分自信の存在感を(ホリエモンと比べ)過小評価していましたが、殆どの人達は彼の存在感も大きく感じていたと思います。彼らの、国内市場に対し、攻撃的な姿勢は見ていて本当に面白かったので、速すぎるその出る杭は許さない日本の雰囲気が残念でした。もう少し彼らのギャンブルが見たかったですけど、ギャンブルはやり過ぎても駄目なんですよね。目立ち過ぎたらタイミング良く引かなくてはいかんのですw ヤフー、楽天は非常に上手い!

本の感想を忘れていました・・・ 本の内容も僕の文と同じ、つまり文章構成の軸がズレている読み辛い本ですw 本人が書いている訳ではないと思うのですが・・・ もう少しストーリーの時間軸を上手く使って欲しかったです。それと、宮内氏の好きなタイプは、話を上手に理解するスピードが速い人だという事も分かりましたw 最近、自分だけで理解のスピードを楽しむのは意味が無いことを学んだ僕の感想でしたw

かなり関係の無い話ですが、ジダンという(僕の眼で見た)史上最高のOMFがいました。彼は誰よりも高次元で、誰よりも速く「瞬間」を理解することが出来る素晴らしい選手でした。彼が凄いのは、その「瞬間」を(それぞれの)ベストなタイミングで使い分けることが出来る特別な才能の持ち主でした。

キャリアの最後は最悪でしたがw 

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「構造改革の真実」

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2007年GW集中読書期間の最後は、竹中元大臣著の「構造改革の真実」だ。

本書は彼が大臣として携わった二つの改革を論じている。それは第一に、金融改革(多額の負債を抱えた金融の不良債権処理)であり、第二に小泉元総理の長年の政治命題である郵政民営化だ。本の中では、これらの構造改革のプロセスが生々しく綴られており、その際に誰がどの様な発言をしたのかが分かる。また、その際にそれぞれの立場の人間が、どの様な利害を持って発言、行動をするのかも知ることが出来た。

竹中元大臣にとって-構造改革を進めるのは-非常に厳しい戦いの連続ではあったが、結局は志の高いリーダーと仲間達の決断や激励であったようだ。もし、この本の中で「志の低い政治家=利権主義の亡者」の名前が実名で暴露されていたら・・・ 

最後に「知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する」というジャン・クリストフの格言を引用し、知識人の理想と政治家の利害関係をカバーすることが出来る政策専門家の必要性を説いた点は、正に彼の実体験に基づく結論であると思う。

高い志を持って日本に為に働く政治家は、堂々と赤坂の議員宿舎にでも何処でも住むべきだw

(一部の)国民感情を読めないセンスのなさは痛いがw

この本を読めば、美しいエッセイの書き方を学ぶ事ができる点にも注目だ。

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「赤い指」

406213526409lzzzzzzz 世間はGWだというのに・・・ 僕は風邪を引いて具合が悪いので、ここぞとばかりに本を読んでます。今日は出かけましたけどね(少し言い訳)。 

今回は久しぶりに東野圭吾です。といっても、気が付くと東野圭吾ばかり読んでいる様な気もしますw 彼の作品は、高い次元で伏線が絡み合ってくるのが気持ち良いんですよね。そして、最後にどんでん返し。こんなパターンといっては大変失礼ですが、僕にとって彼のイメージはこんな感じです。

本の感想はと言うと、さすが加賀恭一郎といったところでしょうか。

本作は直木賞受賞後の第一作。

相変わらずの見事な伏線、謎解き(証明)、そしてどんでん返し。ストーリーとしては、現代社会の抱える問題点(老人問題、親子関係)を見事に反映していると思います。実際に今日にも起こってそうな事件なのが怖いです。

薄いんですよね。内容も本の厚みもw

例えるなら、面白い2時間のサスペンスドラマかな。

そんなことは書いた本人が一番良く分かってるかw

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「一瞬の風になれ」

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佐藤多佳子著の「一瞬の風になれ」を、昨日は風邪を引いて寝込んでいたので、ベッドの中で一気に1、2、3巻を読み終えました。ずっと読みたいと思っていたのですが、最近は読書をする時間が作れなかったんです。長い時間の移動や病気の時は気兼ねなく読書が出来るので嬉しいですね。病気は勘弁ですがw

展開は読みやすい話なのですが、ストーリーが非常にテンポが良く、30歳の僕でも心地よい青春の風を感じことができました。主人公である新二の兄はU-16にも名を連ねるサッカーの天才。しかし、新二は足が(人並み以上に)速いがボール扱いのセンスが(人並み以上には)無い。といった所から始まり、じゃあ新二の友人である韋駄天の蓮と一緒に足を生かして陸上で頑張りますかといった話です。

なんか青春の話って良いですよね。青春は、人によってその長さと時期は違うけれど、人生のなかで限られた短い時間ですからね。その短い時間に自分が熱中できるものがあるというのは素晴らしいことです。漫画で例えるなら、「タッチ」の爽やかな青春と「スラムダンク」熱い青春の中間にあるのが「一瞬の風になれ」かな。違うかw この本を読んで、「陸上(短距離)はインハイの出場権を手に入れるまでの道のりが長いんだな」と思いました。スキーは予選の1発勝負ですからね。自分の青春もスポーツ中心だったので、登場人物達の気持ちに共感する部分も多かったです。

青春モノが好きな人にはお勧めですね。

3冊まとめて買うと高いですけどw

ところで、俺の青春はいつ終わったのかな??

終わった自覚が無い・・・ 

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夢を与える

430901804101_sclzzzzzzz_v46076345_ 綿矢りさが「初めて3人称に挑んだ」という、彼女にとっての3作目、「夢を与える」を読了しました。芥川賞最年少受賞作である「蹴りたい背中」は、読み終えた後になんとも言えない爽快感が残ったのを覚えています。今回の作品は、それとはずいぶん趣の異なる、読み終えた後に「重い」何かを残すものでした。文体も以前の様な良い意味での若さが(意図的に)なくなってしまいました。いつまでも高校生(のイメージで)でいられる訳ではないのだから仕方ないのかなw 

ストーリーに関しては、初っ端から重い話なのですが、非常にテンポ良く最後まで読むことが出来ました。フィクションとして考えると面白い話ではありますが、現実の世界でも同じ様なことが起きていると思うと怖いw

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オススメ

Bin0311 東野圭吾の「悪意」を読み終えました。僕にとって初めての加賀恭一郎シリーズです。犯人と刑事である加賀の対決は非常にハイレベルでした。誰が犯人であるかは早い段階で判明しますが、そこから殺人の動機を巡る本当の物語が始まります。二転三転する展開や美しい伏線、そしてどんでん返し・・・全てが最高でした。まあ僕は最初から騙されましたねw 自分の大きな勘違いに気が付いた時は鳥肌が立ちました。僕にとって東野圭吾の現在最高はこの作品ですね。超オススメです。

20051213110334 土曜日は、ソフィア・コッポラ最新作「マリー・アントワネット」を観て来ました。賛否両論あるとは思いますが、僕は大当たりでしたね。観終わって、マリー・アントワネットの生涯、当時のフランスの歴史背景をもう少し詳しく勉強したくなりました。

僕の勉強不足もあり釈然としない点が残ったのは事実ですが、この映画は最近良くある「歴史映画」ではないんですよね。そこに狙いが無い映画なので、それを知らなくても楽しめるんです。音楽、映像、衣装、色彩・・・ どれをとっても期待以上にスタイリッシュ。キルスティン・ダンストも最高でしたよ。これにブーイングする人の気持ちも分かるけど、「求めてるものが違う限り楽しむことは出来ないよ」と思う。反対に、僕と同じような期待をしている人は100%楽しめると思いますね。他には、ルイ16世の男として成長していく姿も見所かな。個人的には超オススメです。

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善戦

433497512701_scmzzzzzzz_v50265617_ サッカー日本代表の2006ドイツW杯で起きた様々な事件の真相に迫るノンフィクションである「敗因と」を読み終えました。この本は金子達仁、戸塚啓、木崎伸也という3人のスポーツライターによって書き上げられた様ですが、僕はこの3人の中で金子氏しかその名前を知りませんでしたw 残念だったのは、3人が最終的に達したドイツでの敗因と日本代表のこれからの課題が明確ではない点ですね。タイトルの意味がないw 

個人的には日本代表はドイツで善戦したという結論に達しています。日本代表に過剰な期待をしていたことが、僕たちファンの敗因だったのではないでしょうか。グループリーグで敗退し、僕は冷静に考え、そう思ったんです。良く考えると、こうしてW杯に3大会連続で出場し、他の参加国を相手に、一瞬でも「あっ日本行けるかも」と思えるようになっただけでも日本のサッカーは進歩したんじゃないかと。しかし今回は、それが最高の準備をした状態で戦った結果に見えなかったことが残念でした。

もう一つ真剣な話をすると、日本のサッカー選手は世界で戦える技術、戦術に近づいてはいるが、フィジカルについては世界基準に遠く及ばないのが現状だと思います。スタメンに180cm以上の選手が半分もいない、そして身体の線も細いでは・・・ これからの日本の課題はフィジカルだと思います。強い身体を作れた選手は精神力も強くなりますから。上手くてオシャレなだけでは駄目なんです。心技体が揃わなければスポーツは勝てませんw 

英国生活をしていた時、英国人サッカーファンが真剣に日本代表を不思議がっていました。「なぜ打てる時に打たないのか??」 英国人はパブにいる普通のメタボリックなおっさんでも強烈なシュートを枠に飛ばしてきます。日本人にはリフティング(小技)名人は多いですね。でもフットボールはシュートを決めるスポーツであるという事をフットボールの母国の人達に教えられました。試合で強いシュートを枠に飛ばす。これもフィジカル問題同様、日本代表のこれからの大きな課題ですね。

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邪魔

  またしても奥田英朗です。この作品はタイトルの付け方が上手いですね。僕が読み終えて理解したものと作家が意図したそれが一致するかどうかは自信がないですけどw 人間は利害関係が一致しない相手の事を「邪魔だなこいつ」、今風だと「ウザイないこいつ」と思いますよね。自分に否がある場合、相手(敵)に対してその思いは更に強くなります。しかし、大抵の人間はそこで踏みとどまるんですけどねw   

020105780000 この作品を読み終えて切なさを覚えたという感想を良く見かけましたが僕はそう思いませんでした。内容はそう感じるかもしれませんが、僕は読み終えてさっぱりとした気分になりました。これが僕の奥田英朗が好きな理由です。サウスバウンドや伊良部シリーズのような感覚ではありませんが、重い内容の物語の割にはそう感じない本でありました。

それにしても及川の嫁さん怖かった。

自分の為ならそこまでするのか・・・

全てが「邪魔」だったんだなw

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町長選挙

Asin4163247807 伊良部シリーズ3作目を読み終えました。今回はマユミちゃんの口数が多く存在感も強かったです。個人的には前作までのような存在感の発揮の仕方が好きです。さらに、今回の「町長選挙」では患者(相談者)のキャラクターが強いというか、(前作までの主人公)伊良部よりも彼の周辺人物についての描写が細かいですね。それでも最後まで気軽にテンポ良く読むことの出来るシリーズであることには変わりませんでした。

伊良部シリーズは、短編ではあるのだけれど、最終的には物語を綺麗に上手く結ぶところが好きです。2作目の「空中ブランコ」はそれが最高で読み終えて心地良い余韻が残っただけに今回は・・・ 4作目の伊良部シリーズがあるのかどうかは分かりませんが、もしそれが発売されるのなら間違いなく買いますよ。ここまできたら最後まで付き合いますw 

それまでは趣の異なった奥田英朗文学(?)を読んでみるよ。

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空中ブランコ

4163228705 「インザプール」に続き「空中ブランコ」も読破しました。どちらの作品も深読みすれば奥深い作品であると思いますが、僕は漫画を読むように気楽な気持ちで読むことが出来ました。活字で笑っている僕を嫁さんが「キモイんだよお前」という視線で見ていましたがw 今回の最後の小説家の話は(捉え方によって)少しクサイなと思いましたが、マユミちゃんが珍しく人間臭い感情を見せてくれたことが嬉しかったな。評判のズラ話は爆笑でしたw しかし、最後の息子の「ジィジ」で(笑えるだけでなく)素直に上手いなと感動しましたね。全体的に「空中ブランコ」はクサイですが、僕はこの2作目の方が読み終えた時に心地良かったです。これが僕にとって奥田英朗が好きな理由です。 

次は「町長選挙」を読むことを決めていますが、これも短編なんですよね。個人的にはマユミちゃんを主人公にした長編が非常に読みたいです。「邪魔」「最悪」といった作品の評判も高いので、伊良部シリーズを制覇した後はこの2作を読みたいと思います。

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のぞみで読書

年末年始は久しぶりに読書をすることができました☆

今回は何とか3冊の本を読破しました。

Byakuyakou_thumb 1冊目は東野圭吾のミステリー長編「白夜行」です。これは文庫本として厚さの限界を超えており、のぞみの中でベストな読書姿勢を最後まで見つけられませんでしたw 正確に言うとベストな姿勢など気にならないほど夢中になっていたのかも知れません。この本は(厚いだけにw)19年間もの年月に多くの人物が登場し、様々な伏線が繋がっていきます。現実の世界であれ程までに頭の切れる子供達が存在したら・・・ 物語の中ではその天才達の心理描写が排されているので、読者はそれを知ることは出来ません。個人的には雪穂の「鈴の音色」に鳥肌が立ちました。読んでいて彼女のファンになりました。普通に怖い女ですけどねw

B000003ta409_scmzzzzzzz_ 2冊目は、サウスバウンドでかなり好きになった、奥田 英朗の「インザプール」です。これはまるで漫画を読むようにストーリーが頭に入り、実にテンポ良く最後まで読み進むことが出来ました(1話完結こち亀型ですがw)。伊良部が患者を救う?度に彼の行動を深読みしてしまいました。恐らくそれは僕の考えすぎでしょう。問題児ではありますが、僕は彼のような生き方は好きですね。それにしてもマユミちゃん最高。美人で無口な露出狂(watch me!)ではありますが、少ない言葉で充分に存在感を見せています。「良い事言うじゃんマユミちゃん」と思いました。伊良部シリーズ制覇を目指すかも知れません。

06_01_06_thumb 3冊目は藤原正彦の「国家の品格」です。この本を買った人や興味を持っている人は、この本の内容について予備知識を既に持っている人が殆どだと思います。僕もそうでしたので彼の考え方に共感する部分が多かったです。僕は英国留学中に自分の生まれ育った国に対する知識の無さに愕然としました。他の国から来た留学生達は自分の国に大きな誇りと(多少曲がった)知識を有していました。僕は大学を卒業し、社会人となり、英国留学することで大切なことに気が付きました。手遅れですがw この著者の名前を昔聞いた覚えがあったのですが、最近ようやくそれを思い出しました。僕の姉は10年以上も前に彼の講義を受けており、彼の講義が大変面白いと言っていたのです。その姉も8年間米国留学していたのですが、彼女も「国語等の一般教養が一番大切であり英語は会話の手段に過ぎない」と僕に言っていました。その頃僕はスキーが一番大切でしたので、姉の助言は馬の耳に念仏でしたがw 賛否両論ある本だとは思いますが、興味を持っている人は絶対読んだ方が良いと思います。僕は新渡戸稲造の「武士論」も読んでみたくなりました。今更ですが一般教養を高めていますw

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